GT300に臨むD’station Racingが新型アストンマーティン・バンテージAMR GT3エボをもてぎでシェイクダウン。好感触を得る
3月6日、栃木県のモビリティリゾートもてぎで、GT300/GT3/GT4の特別スポーツ走行が行われた。この日は3台が走行したが、2024年にスーパーGT GT300クラスに復帰するD'station Racingが、アジア初となる新型アストンマーティン・バンテージAMR GT3エボをシェイクダウンさせた。 【雪が残るもてぎを走るD'station Vantage GT3】 2024年にスーパーGTに復帰するD'station Racingは、1月11日にチームのマネージングディレクターも務める藤井誠暢、そしてアストンマーティンのワークスドライバーであるマルコ・ソーレンセンの組み合わせ、ダンロップタイヤを履く参戦体制を発表。さらに3月5日には、田中哲也スーパーバイザーの就任、カラーリングを発表するなど、シーズン開幕に向けて着実に体制を整えている。 チームは今季、2月12日に発表された新型バンテージAMR GT3エボを使用するが、その待望のシェイクダウンが3月6日、モビリティリゾートもてぎで行われた。すでにIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップやWEC世界耐久選手権ではデビューを果たしている車両で、D'station RacingもWEC開幕戦カタールで3位表彰台を獲得するなどスピードをみせているが、今回シェイクダウンされたGT300用車両がアジアでの初走行となった。 この日のもてぎはGT300/GT3/GT4の特別スポーツ走行となったが、D'station Racingは同じくGT300に参戦するSUBARU BRZ R&D SPORT、そしてスーパー耐久シリーズに参戦する埼玉Green BraveのトヨタGRスープラGT4とともに参加した。 10時30分から行われたセッション1は、前夜の降雪の影響で路面はウエット。コースサイドにも雪が残る状態だったが、さらに開始後すぐに雨が降り出したため、藤井がドライブしたD'station Vantage GT3はピットアウト~インを複数回行ったものの、雨が強くなったことからピットに戻ることになった。 14時からのセッション2は雨は止んだが、ダンプコンディションでスタート。次第に路面は乾きはじめ、スリックを履き周回した。まだセットアップ等は、ベースのセットアップからのスタートで、この日は路面状況も悪かったことから大きくは変えず、3月7日に行われる2日目の走行からスーパーGT用のタイヤに合わせていくという。 「この新型バンテージAMR GT3エボはシルバーストンで行われた開発テストでドライブしましたが、前モデルで不足していたリヤのスタビリティやブレーキングの安定感、トラクションなど大きく改善しており、今回もてぎで走行してそれを同様に感じることができました。クルマのポテンシャルは大きく上がっています。良い感触でしたね」と藤井はシェイクダウンでさっそく好感触を得た様子だった。 今回の特別スポーツ走行には就任が発表された田中哲也スーパーバイザーも訪れ、さっそくチームとも緊密にコミュニケーションをとっている様子が見られた。新型バンテージAMR GT3エボのパフォーマンス、そして強力な体制で今季見逃せない存在になるのは間違いだろう。 [オートスポーツweb 2024年03月06日]