円は対ドルで151円台後半に強含み、植田総裁発言受けた円買い続く
(ブルームバーグ): 1日の東京外国為替市場で円相場は1ドル=151円台後半に小幅上昇。日本銀行の植田和男総裁が金融政策の見極めに必要な時間や利上げのタイミングには予断を持っていないと述べたことを受けた円買い・ドル売りが続いている。
大和証券の石月幸雄シニア為替ストラテジストは、植田総裁の発言で12月の利上げの可能性が排除されないとの見方が強まった上、米国の大統領選で共和党候補のトランプ前大統領が勝利し同党が上下両院の主導権も握る「レッド・スウィープ」を織り込んでドル高が進み過ぎたことの調整もあり、円相場は「強含みやすい」と指摘した。
石月氏は200日移動平均線(151円54銭)が円の上値抵抗線となるかどうかに注目している。先週は円が同線を割り込んだことで円安が加速した経緯があり、再び突破すると円高が進むリスクがあるとみる。もっとも、日本時間今夜の雇用統計発表や来週の大統領選挙といった米国の重要イベントを前に、きょうは「様子見ムードで調整以上の動きは期待しづらい」と述べた。
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Daisuke Sakai