恩師が語るブレない男 ソフトバンク・前田悠伍の2年目の飛躍に期待
ソフトバンクのドラ1左腕・前田悠伍が、ホロ苦い1軍デビューの経験を糧に2年目へと向かっている。 10月1日のオリックス戦(みずほペイペイドーム)でプロ初登板初先発。注目のマウンドは3回6失点と悔しい結果に終わった。それでも登板後の19歳は堂々たるものだった。「打たれたのは自分の実力が足りないから。そこを受け止めることができれば、自分次第で上にいけると思うので」としっかり前を見据えていた。 これまでも目標を設定し、そこに向けてブレずに取り組んできた。デビュー戦もスタンドで見守った中学時代に所属の「湖北ボーイズ」の加納得太郎会長は「当時から強い思いを持って、芯のブレない子でした」と振り返る。 将来の夢としては「甲子園に行きたい」と掲げるのが一般的だが、恩師によると前田悠は「日本一」だったという。チームに入るなり「僕を大阪桐蔭に入れてください」と伝えられたとのことで「“絶対に大阪桐蔭で日本一”ということを頭から離さなかった」。 中学3年時には新型コロナ禍で大会などが全て中止に。チームとしての活動が休止状態になる中でも「みんなサボりよったが、体幹(トレーニング)を6時間もしていた」。毎日、黙々とできることに没頭して取り組んでいたという。 将来的にはチームを背負うエースとしての期待がかかる背番号41。悔しい経験から見えてきた課題をクリアし、大きく飛躍する姿が楽しみだ。(記者コラム・木下 大一)