主役級のおいしさ!チコリソテーをシャンパーニュでいただく
季節の野菜が持つ本来の美味しさを引き出すことを知り尽くしている料理家・平野由希子さんが、いま食べたい野菜で作る魅惑のお料理と、相性のよいお酒のペアリングを、時代のトレンドに合わせた視点で提案。今回は、フランスの家庭料理に欠かせないチコリとシャンパーニュで、大人のホリデーシーズンを楽しむ! チコリのレシピ(写真) 真冬が旬のチコリ。フランスではアンディーブと呼ばれる国民的人気野菜だ。ほろ苦さとサクサクとした歯応えが魅力。ベルギーやオランダからの輸入ものが多いが、近年、北海道、岐阜、埼玉など品質の高い国産品も増えてきた。「生もおいしいのですが、加熱したおいしさは格別。じっくりとソテーしても、また違う表情を見せてくれますね。冷え込んできたこの季節、熱々のチコリ料理でシャンパーニュ。冬の贅沢ですね」(平野さん)。
チコリソテー&牛フィレステーキ
<材料 2人分> チコリ1個、牛フィレ肉1枚、バター大さじ1/2、砂糖ひとつまみ、レモン汁少々、牛脂(またはサラダ油)、塩、こしょう <作り方> 1 牛肉は焼く30分前に冷蔵庫から出しておく。 2 フライパンに牛脂、またはサラダ油を入れてしっかり熱し、フィレ肉を入れて中強火できつね色よりさらに少し焼き色がつくくらいまで焼く。焼き時間は1分半が目安。 3 ひっくり返し、反対側も1~1分半焼く。上質なフィレの場合には、焼き上げてから塩、こしょうをする。繊細な肉には白こしょうがおすすめ。 4 コンロの上など、温かいところで10分休ませる。 5 チコリを縦2つ割りにする。フライパンにバターを熱し、砂糖ひとつまみを加えて中火で切り口を下にして、塩少々をふって焼く。こんがりとした焼き色がついたら裏返して、レモン汁少々を加えてさらに焼く。ステーキを食べやすくスライスし、チコリを添える。 ほんのりバターの風味のチコリと霜降りの牛肉には、シャンパーニュが最高!
【今月のお酒セレクト:クリストフ ミニョンADN ドゥ ムニエ ブリュット ナチュール】
ピノムニエ100%でつくられ、ムニエのDNAという意味からADNと名付けられた自然派シャンパーニュ。「大好きなつくり手のシャンパーニュです。そして、私はムニエ好き。チコリを使ったフランス料理との組み合わせは最高ですね。12月はごちそうを食べる機会が多いかもしれませんが、霜降りの肉、和牛のローストビーフなどには重たい赤ワインよりもシャンパーニュを合わせるのがおすすめです」(平野さん) BY YUKIKO HIRANO 平野由希子 素材を生かしたシンプルでおいしい料理に定評のある料理家。書籍や雑誌、広告で活躍するかたわら飲食店のプロデュースや商品開発も手がける。日本ソムリエ協会認定ソムリエで、ワインと料理のペアリングが楽しめる料理教室も主宰。