ガザ人道支援、北部住民に届いてないと米政府 包囲をけん制
Simon Lewis Daphne Psaledakis [ワシントン 28日 ロイター] - 米国務省のミラー報道官は28日、パレスチナ自治区ガザ北部ジャバリアで人道支援が必要な人に届いていないとし、受け入れられない状況との見方を示した。 「ジャバリアの人々に必要な食料や水、医薬品が届いていない」とし、「状況が変わることを望む」と述べた。 パレスチナの緊急当局によると、ジャバリア、ベイトラヒヤ、ベイトハヌーンでは約10万人が医療や食料供給を受けられずに孤立している。3週間にわたるイスラエル軍のガザ北部攻撃で緊急サービスの活動が停止しているという。 ミラー氏はガザ北部を包囲したり、民間人を飢餓に陥れたり、ガザ全体から北部を切り離したりするようないかなる試みも明確に拒否すると断じた。 ブリンケン米国務長官は ガザ北部から避難するよう民間人に指示した上で、同地域を閉鎖された軍事区域に指定するという、退役したイスラエル軍司令官らが提案した計画について、イスラエルとの協議で問題提起した。ミラー氏によると、イスラエルはそうした計画は実施していないと述べたという。 ただ、米当局者によると、ブリンケン氏は米国がガザの人道状況改善に向けた措置を30日以内に講じるよう求めた先の書簡で示した条件をイスラエルが全て満たすには至っていないと警告したという。