ウィズセキュア、「WithSecure Cloud Protection for Salesforce」向けに日本国内のデータセンターを開設
フィンランドWithSecure(以下、ウィズセキュア)は29日、2024年内に日本に新しいデータ処理拠点を開設し、日本のSalesforceユーザー向けのデータ保管機能を拡張すると発表した。新しいデータセンターは、米国、EU(アイルランド)、オーストラリア、シンガポールの既存のデータセンターに追加されるもので、ウィズセキュアの日本におけるエンタープライズクラスのSalesforceセキュリティに対する取り組みを強化するものだとしている。 ウィズセキュアでは、データレジデンシーは特に金融や公共部門など、規制の厳しい分野で事業を展開する企業のサイバーセキュリティ戦略においてクリティカルだと説明。ウィズセキュアが日本に設置する新しいデータセンターは、日本での事業展開を拡大し、日本の顧客が厳しいデータレジデンシー要件を満たすもので、さらに情報システムセキュリティ管理および評価プログラム(ISMAP)基準などの要件を満たすことで、日本のコンプライアンス要求の厳格化に対応するとしている。 現在、データレジデンシーコントロールは、ウィズセキュアのSalesforceセキュリティサービスで利用できる。WithSecure Cloud Protection for Salesforce(以下、CPSF)を使用すると、顧客は責任共有モデルで定義されているSalesforceのセキュリティ義務を満たせる。 ネイティブに統合されたアプリケーションは、ファイルやURLなどの送受信データをスキャンすることで、Salesforce上でランサムウェアやフィッシングなどのサイバー脅威をリアルタイムで阻止する。このソリューションは数分での導入が可能で、Salesforceの運用は中断されず、カスタマイズにも影響しない。 厳格なデータレジデンシー要件を満たし、Salesforceアプリケーションのパフォーマンスを最適化する。新しいデータセンターではローカルでのデータ処理が可能になり、日本で生成および使用されるデータが国内にとどまるようになる。これは、政府や公共部門など、厳格なデータ処理規制の対象となる業界や組織にとって特に有益だとしている。 また、データレジデンシーとコンプライアンスへの取り組みを示すことで、ステークホルダーと顧客の間で信頼と安心が生まれ、機密情報の安全な取り扱いとプライバシー標準への準拠に重点を置くことで、組織は市場で競争上の優位性を獲得できると説明。さらに、データをローカルで処理することで、組織はアプリの応答性の向上とデータ処理機能の高速化が期待でき、速度とユーザーエクスペリエンスが向上するとしている。
クラウド Watch,三柳 英樹