稲見萌寧は3カ月ぶりの米国を楽しみに「また違う世界に来た感じ」
◇米国女子◇クローガー・クイーンシティ選手権 事前(17日)◇TPCリバーベンド(オハイオ州)◇6705yd(パー72) 【画像】「もうショットは問題ない」 前週「住友生命レディス東海クラシック」を終えて、稲見萌寧がオハイオ州に入ったのは16日(月)。翌日の正午頃からスタートした練習ラウンドは、約14時間の飛行機移動と時差ボケから来る疲れで足取りが少し重い。それでも、約3カ月ぶりの米ツアー開幕を待つ気持ちは前向きだ。「また違う世界に来た感じ。楽しいなって思います」と、6月「全米女子プロ」以来の主戦場に戻ってきた。 昨年の日米共催「TOTOジャパンクラシック」優勝で出場権をつかんだ米ツアーは、これまで13試合に出てベストフィニッシュが1月「ドライブオン選手権」の8位。その後は4月「JMイーグルLA選手権」から4試合連続で予選落ちとなかなか結果を残せず、「全米女子プロ」を体調不良のために途中棄権した後は米国から離れていた。
9月5日からの「日本女子プロ」で2カ月半ぶりの試合復帰を果たし、前週「住友生命レディス東海クラシック」を40位で終えて渡米。ショットに手ごたえを得た住友生命-での初日「70」は、5月「みずほアメリカズ・オープン」第2ラウンド「71」(パー72)以来のアンダーパーでのラウンドだった。
この日は1番から9ホールを回ってコースチェック。距離が長いパー4が多く、うねるフェアウェイにウォーターハザードが点在するトリッキーなコースは復帰戦としてはやさしくない。「本当に、海外はコースが難しい」と久々に味わう厳しさを噛みしめつつ、5番(パー3)ではピンに絡めるショットを見せ、6番(パー5)は奥のカラーからチップインと復調の兆しも見えた。 「全然まだまだですけど、だいぶ普通にゴルフができる状態にはなってきたかなと思います」。まだミスショットも出るが、以前より原因がハッキリしてきたぶん気持ちは楽に振れている。「前ほど“なんでだろう”というのが無くなった」と、取り組んでいるスイングの方向性が間違っていないことも実感できた。
久々の米ツアーで、4月「シェブロン選手権」(46位)以来の予選通過がひとつの目標。「予選通過を目標にすると、うまくガッツいて行けないので。なるべく上位を目指して、予選を楽に通れたらいいな」と余裕で週末に進みたい。(オハイオ州メインビル/谷口愛純)