高額セミナーなんてムダ?無料学習でも成功はできるのか (横須賀輝尚 経営コンサルタント)
■私が変化したのは、自己投資の桁を増やしてからだった
なぜ、そのようなことが断言できるのか。それは、私自身が体験したからです。 私も開業当初は資金に余裕がなく、自己投資を控えていました。幸運なことに近くに市営の大きな図書館があったため、ビジネス書を読むことはできましたが、それでも最新刊をすぐ読むことは難しい状況でした。 そのため、少しずつセミナーなどに参加するようになりました。最初は無料や1,000円、2,000円などの安い受講料のセミナーに参加していました。しかし、この金額のセミナーはすべてがそうだとはいいませんが、単なる会社の事業説明会だったり、自社商品を売るためのいわゆるフロントエンド商品だったりすることが多かったのです。もちろんなかには収穫のあるセミナーもありましたので、選択によって変わってきますが、当たり外れの差が大きいと感じました。 そこで、成功者から「高いセミナーに出たほうがよい」という話を聞き、思い切って5万円のセミナーを受講しました。もしこれでまったく効果のない、役に立たないセミナーだったらこの5万円は社会勉強代だと考えよう。そう思って参加しました。 そして、支払いを銀行振り込みで行うときはギリギリまで悩みましたが、振り込んだあとは「聞き漏らしがないよう、真剣に聞こう」と意識が高まってきました。 結果として、このセミナーに出たことで、「自分は今までどれだけ遠回りな勉強をしていたのだろう」とこれまでの行為を後悔するくらい、大きく意識が変わりました。本10冊、20冊では効かない情報量、知らなかった最新のノウハウ、そして受講者もそれぞれが講師をしてもおかしくないほどの人たち。そういった人たちとの出会いは大きな刺激になりましたし、今でも経営上のパートナーとして関係が続いている人もいます。 まさに、たった1回の決断が、今につながっているといっても過言ではないのです。
■1,000万円稼ぎたい人が、1万円の投資もできないというのは矛盾している
「意識が変わる」というのは感覚なので、言葉では非常に説明しにくいところでもあります。しかし、年収1,000万円以上ほしいと考えているのにもかかわらず、自己投資に数万円程度のお金がかけられないのでは、将来大きな事業投資も難しいのではないかと思うのです。 私自身、こうした自己投資を繰り返すことによって、比較的早い段階で売上1,000万円を達成できたと考えています。広告費をかけなければ仕事も短期間では増えていかないように、あなた自身の成長も、お金をかけなければスピードを上げることはできません。 もし、あなたが短期間での成功を考えていたら、こうした自己投資は必須です。支払ったお金は、倍にして回収しましょう。事務所を経営していく以上は、こうした勉強費用は「経費」ではなく「投資」として意識すべきなのです。 横須賀輝尚 パワーコンテンツジャパン株式会社 代表取締役/特定行政書士
【プロフィール】
1979年、埼玉県行田市生まれ。専修大学法学部在学中に行政書士資格に合格。2003年、23歳で行政書士事務所を開設・独立。2007年、士業向けの経営スクール『経営天才塾』(現:LEGAL BACKS)をスタートさせ創設以来全国のべ2,000人以上が参加。著書に『プロが教える潰れる会社のシグナル』(さくら舎)、『会社を救うプロ士業 会社を潰すダメ士業』(さくら舎)、『資格起業家になる! 成功する「超高収益ビジネスモデル」のつくり方』(日本実業出版社)、『お母さん、明日からぼくの会社はなくなります』(角川フォレスタ)、他多数。