高額セミナーなんてムダ?無料学習でも成功はできるのか (横須賀輝尚 経営コンサルタント)
『資格起業バイブル(横須賀輝尚 著)』
大企業に勤めていても副業が推奨される今、起業に興味を持つ人は増えています。そんな中、常に注目されているのが資格の取得。すでに資格を持っている人はもちろん、資格を取って独立したい人や資格に興味がある人に必読のQ&Aを、経営コンサルタントで士業(特定行政書士)でもある横須賀輝尚氏の著書「資格起業バイブル」から、再構成してお届けします。
■小さな自己投資では、小さな成長しかできない
『Q.経営研修やセミナーに参加しようと思いますが、高額のセミナーに出る勇気がありません。 士業も営業が重要ということは知っていますが、いざ高額のセミナーに出ようと思うと、二の足を踏んでしまいます。高い金額のセミナーに出る必要って、本当にあるのでしょうか? ビジネス書だけでは足りないでしょうか?』 士業に限らず、成功している人はセミナーや教材の種類にかかわらず、高額の自己投資をしている例が非常に多いです。もちろんすべての成功者が自己投資をしているわけではないと考えられますが、何も学ばずに成功するのはやはり一部の天才の話であって、経験も知識もなければ学ばなければなりません。 そして自己投資をしようと決めたとき、ひとつ出るのが今回の疑問です。「多額の自己投資なしには、成功できないのか?」というものです。たしかに「学ぶ」という点では、ビジネス書で学んでも、セミナーを受講しても違いはないように思えます。しかし、もしあなたが「できるだけ早く成功したい」と考えていれば、ビジネス書もよいですが、ある程度高額のセミナーやビジネス教材に投資することをお勧めします。 高額の自己投資をする利点は2つあります。 ひとつは鮮度が高く濃いノウハウや情報が手に入るというものです。たしかにビジネス書は手軽な金額でさまざまなことを学ぶことができます。 しかしながら、「書籍」という性質上、どうしても情報が劣化しがちです。もちろん永久不変の基本原則などはあり、本には本の役割がありますので、書籍を否定するわけではないのですが、特にインターネットに関するノウハウやサービスなどは、下手をすると著者が執筆中に新しいものに変わってしまう可能性があります。 そして、ビジネス書は伝える情報量に限界があります。一般的なビジネス書は約200ページです。さらに自ら読むことをしなければ、永遠に知識の習得はできません。 これに対して特にセミナーは、リアルタイムで講師が伝えますので情報の鮮度もよく、そして半ば強制的に聞く機会を設けることができるため、知識の習得という点では結果として費用対効果、時間対効果が向上することになります。 つまり、高額セミナーを受講することは「勉強の効率を上げ、短期間で濃縮された良質な情報・知識を手に入れる」ことに他なりません。もちろんすべての高額セミナーが充実しているかどうかは、受けてみなければわからないということもありますが、実際の受講者から評判を聞いたり、ウェブ上で評価を調べたりして、受講するのがよいでしょう。 もうひとつのメリット、それは「意識の変化」です。 もし、あなたが資格を取る際に予備校に通った経験があったとしたら、それなりの受講料を支払っているはずです。その際、決して安くない代金を支払ったと思いますが、そこで「これだけ払ったのだから、絶対に合格しなければ」と意識が変わったことはありませんか? 実際のところ、意識の変化というのは抽象的ですが、見えているもの以上に重要です。どれほど驚異的な量の経営知識を持っていたとしても、結局のところそれを使いこなすのはあなたの意識であり決意です。ですから、自己投資をするということは知識を習得することの他に、「意識を変える」という重大な意味を持っているのです。