バイデン氏撤退 金融市場への影響は現状「限定的」だが、今後は?【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
バイデン氏撤退は想定済みで、市場への影響は限定的、今後の情勢は民主党の選挙戦略次第
なお、バイデン氏の選挙戦撤退とハリス氏支持の表明は、市場では想定済みのシナリオで、直ちに大きな影響が生じることはないと思われます。また、直近の各種世論調査の平均では、トランプ前大統領がハリス氏を2パーセントポイント上回っており(図表1)、トランプ氏優勢に変わりはありません。もちろん、今後の民主党の選挙戦略次第では、情勢が変化し、市場も大きく反応することが予想されます。 仮に、ハリス氏が民主党の大統領候補となり、大統領選挙で勝利すれば、基本的には従来の民主党の政策に沿った政治が行われることになります(図表2)。ただ、 7月11日付レポート でも解説した通り、米連邦議会選挙の結果、上下両院とも共和党が過半数の議席を占めれば、ハリス氏が政策を遂行する上では、議会の協力が必要となる事項もあり(税制改革など)、市場がこの「ねじれ」を懸念することも考えられます。 (2024年7月23日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『バイデン氏撤退 金融市場への影響は現状「限定的」だが、今後は?【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
【関連記事】
- バイデン氏撤退 金融市場への影響は現状「限定的」だが、今後は?【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
- 当確点灯?からの「トランプトレード」発動(“賞味期限”にはご注意ください)【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフグローバルストラテジスト】
- 日本株、史上最高値から急速に株安へ転じるも「上昇余地は拡大しつつある」ワケ【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
- 30~50代の5人に1人が「新NISAを始めました!」でも…「新NISAはやめておけ」といわれる7つの理由
- 「円高になったら、日本株は売りですよね?」“円安の反動”に警戒強まるも…いま本当に恐れるべき「円高よりヤバい大惨事」【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフグローバルストラテジスト】