【阪神C】ナムラクレアが大外一閃!鮮やかに追い込み重賞5勝目
12月21日の京都11Rで行われた第19回阪神カップ(3歳以上オープン、GⅡ、芝・外1400メートル、定量、18頭立て、1着賞金=6700万円)は、クリストフ・ルメール騎手との新コンビを結成した1番人気ナムラクレア(牝5歳、栗東・長谷川浩大厩舎)が道中は後方で脚をためて直線で大外に持ち出すと、目の覚めるような末脚を駆使して快勝。昨夏のキーンランドC(GⅢ)以来、約1年4カ月ぶりとなる復活Vを果たした。タイムは1分20秒1(良)。 好位から懸命に粘ったマッドクール(6番人気)が1/2差の2着、さらに3/4差の3着には後方から馬群を捌いて追い上げたオフトレイル(9番人気)が入った。一昨年のマイルチャンピオンシップ勝ち馬で引退レースとなったセリフォス(3番人気)は、後方から追い上げ及ばず4着だった。 阪神Cを勝ったナムラクレアは、父ミッキーアイル、母サンクイーン2、母の父Storm Catという血統。北海道浦河町・谷川牧場の生産馬で、馬主は奈村睦弘氏。通算成績は20戦6勝。重賞は21年小倉2歳S(GⅢ)、22年函館スプリントS(GⅢ)、23年シルクロードS(GⅢ)、キーンランドC(GⅢ)に次いで5勝目。阪神Cは管理する長谷川浩大調教師は初勝利、騎乗したC・ルメール騎手は17年タワーオブロンドン、19年グランアレグリアに次いで3度目の制覇となった。 ◆C・ルメール騎手(1着 ナムラクレア)「すごくいい瞬発力を使ってくれました。いつも通り後ろの方からでしたが、最後はよく進んでいきました。手応えは良かったし、右回りで少し内にモタれましたが、直線はまた我慢して大外に出してすごくいい反応をしてくれました。能力はもちろん持っていますし、いつも重賞レベルでいい結果を出します。GⅠは彼女の目標です。この馬でGⅠを勝つことができると思います」 ◆長谷川浩大調教師(同)「この馬場で外枠でしたし、具合はすごく良かったけど心配していました。いいスタートを切って道中は想定していたくらいのポジションにいました。直線に向いてからは信じるしかありませんでしたが、外に出してからの初速、切れ味が見えたときはこれならとらえられると思いました。初めての騎乗で能力を引き出してもらえました。闘争心もフィジカルも全く衰えてないことを証明できました。来年春にもう一度、(GⅠに)挑戦したいです。高松宮記念(3月30日、中京、GⅠ、芝1200メートル)に直行になると思います。最後は少し右にモタれたとジョッキーは言っていましたし、左回りの方がもう一段イメージよく乗ってもらえると思います」