ECBは一段の利下げ必要、インフレ低下リスク-イタリア中銀総裁
(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのパネッタ・イタリア中銀総裁は、インフレ率が目標を下回ることがないように、ECBは引き続き利下げをする必要があると述べた。
パネッタ氏は31日ローマで「金融環境は依然としてタイトで、さらなる利下げが必要だ」とし「インフレ沈静化に伴い、われわれの焦点は実体経済の低迷に置かれるべきだ。持続的な回復がなければ、インフレは目標を大幅に下回る可能性がある。そのようなシナリオは金融政策では対処が難しく、回避すべきものだ」と語った。
ECBは今月、今年3回目となる利下げを行った後、今後どの程度のペースで金利を引き下げるかを検討している。ラガルド総裁は先週、金融政策の方向性は明確であるものの、緩和のペースはまだ決定されていないと述べた。
投資家は、中銀預金金利が来年中頃に2%に達するまで、何回も引き下げられることを想定している。当局者の一部は市場の予想を支持しているが、慎重な対応を促す声もある。
ユーロ圏のインフレ率は9月に1.7%に低下した後、一時的に上昇することが予想されている。ECBは、25年末としていた従来の目標時期よりも早く、来年序盤には目標の2%に落ち着くと見込んでいる。
31日発表された10月のインフレ率は2%だった。
原題:ECB’s Panetta Warns Low Inflation Risks Require More Rate Cuts、Euro-Zone Inflation Picks Up More Than Expected to ECB’s Target(抜粋)
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Flavia Rotondi, Alessandra Migliaccio, Donato Paolo Mancini