【香港】史上最も遅いシグナル8、11月は4個目
香港天文台(気象台)は13日午後11時10分、台風23号(アジア名:トラジー)の接近に伴い、台風警報を上から3番目に高い「シグナル8」に引き上げた。天文台の記録が確認できる1946年以降で最も遅い発令。11月としては史上4個目の、シグナル8以上の警報が出た台風となった。 11月にシグナル8以上の警報が出た例は、過去に54年、72年、2022年の3回あった。このうち72年11月8日から9日にかけての発令が、これまでで最も遅い記録だった。 香港ではシグナル8以上の警報が出ると、安全対策のため社会、経済活動の多くが休止になる。今回は翌14日午前10時20分まで、11時間10分にわたり継続した。 14日午前10時時点での政府のまとめによると、台風で負傷し公立病院で救急治療を受けた市民は1人。倒木は13件の通報があり、浸水と地滑りは報告されていない。 香港空港管理局(AAHK)によると、香港国際空港では13日午後11時以降に計10便が欠航となり、20便が遅延した。 香港競馬会(ホンコン・ジョッキー・クラブ=HKJC)は13日夜、天文台がシグナル8の発令を予告したことを受け、香港島のホウ馬地(ハッピーバレー、ホウ=あしへんに包)競馬場で開催されていた競馬を途中で打ち切った。人馬の安全と観客や従業員の帰宅を考慮しての措置。予定されていた全9レースのうち、午後9時10分発走の第6レースを最終として残り3レースを中止した。