「破産を取り消し、経営を立て直す」と船井電機会長 “破産”経緯を語る「相談はなく、報道で知った」
そもそも、「経営陣からは破産手続きについての事前の相談はなく、報道で知った」という原田会長。 伝統ある船井電機を「破産」で終わらせるわけにはいかないと、「事業の再生」に意欲を示します。 【船井電機 原田義昭会長】「自己資産ですね。まだまだ、たくさんあります。何とか経営を安定させれば、大いに事業再生できる」 原田会長はことし9月に会長に就任したばかり。まだ事業の引継ぎも受けていないということです。 【船井電機 原田義昭会長】「今までの経営本体にも、それぞれ原因があったと思いますけど、例えば企業ガバナンスの問題とか、お互いの連絡体制の問題とか、過去の成果・業績に現在の人が少し寄りかかっていた。そういう意味では、やっぱり心の緩みがあったのだと思う」
■「コスト削減や高い技術力が根拠」事業再生に自信
破産申立書によると、船井電機の債務超過は117億円。 本当に事業再生は叶うのでしょうか? (Q:再生できるという一番の根拠は?) 【船井電機 原田義昭会長】「できるだけコストの縮減するとかですね。それで営業を強くする。各工場や本社ビル、資産はおかげで相当大きなもの。無駄なものは、どんどん切っていくし。2000人を超える従業員、これこそが何よりの財産」 コスト削減や高い技術力などを根拠に、事業再生に自信をのぞかせる原田会長。 近く民事再生法の適用も申請する方針です。 果たして、「破産」への対抗は認められるのか?“世界のFUNAI”は今後、どうなるのでしょうか?
■破産の手続きが進む中、再生の見通しは立つのか
破産手続きが進んでいる中で、破産の取り消しを申し立てているということです。これは簡単なことではありません。 【菊地幸夫弁護士】「破産開始決定、つまり破産の手続きをはじめますよという裁判所の決定が出たのは、破産の要件があると認定したからです。だからそれを覆すのは、極めて難しいということになります」 「どうするのかというと、原田氏もおっしゃっていた通り『再生できる、大丈夫だ』と、民事再生の準備を進めてるということになると、『企業をまだ継続できるんだ』という、“再生”という別の手続きで、裁判所がその見通しがOKということになれば、いま進行してる破産手続きは、一旦止まるということになる」 「再生がもしうまくいけば、これ(破産手続き)は失効する。うまくいかなければ、またここ(破産手続き)に戻るというです。本当に再生の見通しがあるのかどうかが、ポイントになると思います」 債務超過が117億円ということで、関西テレビ神崎報道デスクはこのように話します。 【関西テレビ 神崎博報道デスク】「ただ今回の破産の経緯は非常に不可解な所もあります。やっぱり船井電機と言えば大阪の会社ですし、家電の老舗でもあるので、従業員を含めて、何とか企業が残る方向で動けたらいいなという期待があります」 一番の被害者は従業員の方、そしてそのご家族の方だと思います。 “世界のFUNAI”再生の道は、はたして残されているのでしょうか。 (関西テレビ「newsランナー」2024年11月14日放送)
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