クリストファー・メローニ“ステイブラー刑事”が10年ぶりにNY市警にカムバック<LAW & ORDER:組織犯罪特捜班>
エミー賞作品賞を受賞した大人気ドラマ「LAW & ORDER」のフランチャイズ作品で、「LAW & ORDER:性犯罪特捜班」のスピンオフシリーズとしてスタートした「LAW & ORDER:組織犯罪特捜班」。本作では、クリストファー・メローニ演じるエリオット・ステイブラー刑事が再びNY市警に戻り、新たな特捜班を率いて街の強大な犯罪組織に立ち向かう様子が描かれる。本記事では、同ドラマのあらすじや見どころを紹介していく。 【動画】従来とは異なった犯罪組織像を描く「LAW & ORDER:組織犯罪特捜班」 ■10年ぶりとなるステイブラーとオリビアの再会 1990年にスタートした本家「LAW & ORDER」。そこからさまざまなスピンオフ作品が製作されてきたが、中でも最も高い人気を博し、本家を超える長寿シリーズとなったのが「LAW & ORDER:性犯罪特捜班」だ。 本作で組織犯罪特捜班を率いるエリオット・ステイブラー刑事は、性犯罪特捜班の中心的存在であったが、シーズン12の“とある事件”を最後にチームから去ることに。その後「LAW & ORDER:組織犯罪特捜班」で10年ぶりにステイブラーが復活したことで、ファンからは熱い視線が寄せられた。 本作の放送開始当時、アメリカでは「LAW & ORDER:性犯罪特捜班」シーズン22が放送されていたため、第8話の放送直後に2本立てのように本作の第1話をクロスオーバー・エピソードとして放送。ステイブラーが巻き込まれた事故現場に12年来の相棒・オリビア(マリスカ・ハージティ)が駆けつけ、再会を果たす。この事件をきっかけに、ステイブラーは組織犯罪特捜班に加わり、犯罪組織を追うことになっていく。 ニールセンの調査によると、本作の第1話は18~49歳のコア視聴者層の平均視聴率が1.6%、平均視聴者数は790万人を記録。「LAW & ORDER:性犯罪特捜班」のコア視聴者層の平均視聴率は0.6%、平均視聴者数は370万人であるため、2倍以上の視聴を獲得したことになる。 そんな本作では、従来とは異なった犯罪組織像が描かれており、この10年で変貌を遂げた犯罪内容や法執行機関に焦点を当てている。また、犯罪者自身の家族や人間関係までを細かくストーリーに織り込んでいる点も本作の見どころと言えるだろう。 ■裏組織のボス役は「34丁目の奇跡」のディラン・マクダーモット 主人公・ステイブラーを演じるクリストファー・メローニは、「NYPD BLUE ~ニューヨーク市警15分署」「OZ/オズ」などのテレビドラマをはじめ、「マン・オブ・スティール」「12モンキーズ」といった映画にも多数出演。「LAW & ORDER:性犯罪特捜班」では、2006年にプライムタイム・エミー賞にノミネートされている。 ステイブラーが追う裏組織のボス、リチャード・ウィートリーを演じるのは映画「マグノリアの花たち」「ザ・シークレット・サービス」「34丁目の奇跡」などに出演のディラン・マクダーモット。ウィートリーの表の顔は製薬会社コントラポスを運営する実業家で、悪名高きマフィアのマンフレディ・シナトラの息子だが、親子関係は悪く、若い頃から自立して父とは距離を置いている。高学歴で先見の明があり、従来のマフィアの姿とは一線を画す存在だ。 新設された組織犯罪対策チームのリーダーとして抜擢されたアヤナ・ベルを演じるのは、舞台を中心に活躍するダニエル・モネ・トゥルイットだ。「ドリームガールズ」と「ザ・マウンテン・トップ」でOvationアワードとNAACPシアター・アワードにノミネートされ、「3: Black Girl Blues」という一人舞台はロサンゼルス、サクラメント、ニューヨークでの公演で好評を博している。そんな彼女が演じるベルは、麻薬捜査課でウィートリーの製薬会社を数年間追っており、初対面時は衝突があったものの、ステイブラーとも良きパートナーとなっていく。 また、ステイブラーの推薦によって対策チームのメンバーとして採用されるフリーランスのホワイトハットハッカー、ジェット・スルートマーカーズを演じるのは、舞台「アダムス・ファミリー」でウェンズデー役を演じたエインズリー・シーガー。ジェットは、爆弾犯の所持していたスマートフォンにハッキングして行動履歴の解析に成功するなど、頭の回転が早く、テクノロジーに精通している。 そして、リチャード・ウィートリーの元妻、アンジェラ・ウィートリー役で登場するのは、「BONES ―骨は語る―」のカミール・サローヤン役で一躍有名になったタマラ・テイラーだ。アンジェラはコロンビア大学の数学教授で、ウィートリーの会社経営を手伝う2人の子供の将来を案じている。 ■NYに戻ったステイブラーを待ち受けていたのは、妻を巻き込む爆破事件だった… 本家「LAW & ORDER:性犯罪特捜班」とのクロスオーバー・エピソードとなるシーズン1の第1話では、性犯罪特捜班から退いたステイブラーが再び登場する。ニューヨーク市警のイタリア支部で国際連絡係として勤務し、家族とともにローマに移住していたステイブラー。10年ぶりにニューヨークへ戻ってきたところ、爆破事件に巻き込まれて妻を失ってしまう。怒りと悲しみの中、ステイブラーは急遽立ち上がった犯罪組織対策チームに加わり、爆弾事件に関わった犯罪組織を追うことに。 爆弾事件の容疑者であるサーシャ・レンスキーは獄中で何者かによって殺されてしまうが、オリビアから受け取っていた重要資料の中にレンスキーのプリペイド携帯があり、その履歴から、レンスキーは爆破実行前に服役中のイタリア人マフィアが所有する倉庫に立ち寄っていたことが判明する。その倉庫を調べたところ、金庫の中からパスポートなどの偽装書類とともに、ステイブラーの顔写真入りの身分証明証が発見されるのだった――。 シーズン2では、ステイブラーが「エディ・ワグナー」という偽名でアルバニア系ギャング団に潜入。組織の中堅人物レジー・ボグダニの信頼を得ていた。レジーはコカインの密輸をすすめていたが、突然買収したはずの港湾警察があらわれコンテナを調査し始める。現場はもみ合いとなり、レジーらとともにステイブラーも逮捕される。しかし、もみ合いの中飛び込んできたバイクがコカイン入りのバッグを持って逃走していたため、すぐに釈放される。 その後、レジーの叔父・アルビの命令で、レジーとステイブラーは持ち去られたコカインを取り戻すことになる。そして退職警官を洗い出しているうちに、港湾警察のキャンベルが怪しいことに気づいたホワイトハットハッカーのジェットは、SNSからキャンベルの恋人・シェリを見つけ出し、キャンベルの居場所を聞き出す。一方ステイブラーは、レジーとともに港湾警察のパトカーを尾行し、警官を脅してキャンベルの居場所を聞き出していた。キャンベルを見つけ、締め上げて吐かせたところ、コカインを盗んだのは“レッドブル”という黒人の指示で、盗んだコカインはレッドブルが持っているとのことだった――。 手に汗握る展開が描かれる「LAW & ORDER:組織犯罪特捜班」は、現在オンライン動画配信サービス「Hulu」にてシーズン1、2を配信中。