選手権2回戦 広島国際学院vs静岡学園 [写真]=野口岳彦

　第102回全国高校サッカー選手権大会・2回戦が31日に行われ、広島国際学院（広島）と静岡学園（静岡）が対戦した。 　2年ぶり14回目の選手権出場となる静岡学園は、高円宮杯プレミアリーグWESTで優勝争いを繰り広げ、最終的には3位でフィニッシュ。川崎フロンターレ内定のFW神田奏真、徳島ヴォルティス内定のMF高田優、東京ヴェルディ内定のGK中村圭佑ら、各ポジションにタレントが揃い、今大会の優勝候補として挙げられる。一方、選手権初出場となる広島国際学院は、開幕戦で早稲田実業（東京B）に勝利。全国大会初勝利を飾り、さらなる躍進を目指す。 　前半は静岡学園が高い技術力を発揮。広島国際学院を深くまで押し込む展開となり、ペナルティエリア内まで何度も侵入し、決定機をつくった。ただ、広島国際学院も高い集中力を保ち、体を張ってゴールを死守。GK片渕竣介の好セーブもあり、0－0でハーフタイムへ突入した。 　後半も静岡学園がボールを支配し、優勢に試合を進めた。しかし、先に得点を奪ったのは広島国際学院だった。49分、ロングボールを右サイドで野見明輝が収めると、大きく蹴りだしてスピードで突破。ゴール前に駆け上がった石川撞真にクロスが渡ると、石川は対峙するDFを交わして右足を振り抜いた。シュートはポストに内側に当たってゴールに吸い込まれ、広島国際学院が先制に成功する。 　1点を追いかける静岡学園は、すぐさま同点に追いつく。庄大空が1本のロングボールで最終ラインの背後へ抜け出すと、ゴール前で冷静に相手を交わし、GK片渕の頭上を越えるループシュート。綺麗な軌道を描いたボールはゴールネットに吸い込まれた。庄のゴールで静岡学園が同点に追いつく。 　ボールを支配して攻勢をかける静岡学園に対し、広島国際学院はカウンターから一発を狙う白熱した展開となった。71分には、静岡学園の神田が最終ラインの背後に抜け出し、フリーでシュート。しかし、ポストに跳ね返り、逆転弾には至らなかった。一方、後半アディショナルタイムには、広島国際学院も決定機。ただ、これは中村が1対1をセーブし、決着はつかず。試合はPK戦へ突入した。 　PK戦は先行が静岡学園、後攻が広島国際学院。静岡学園の1本目のキッカー、高田のシュートを広島国際学院GK片淵が完璧に読み切ってストップした。後攻の広島国際学院は1本目を成功し、2本目は両チームともに成功。迎えた静岡学園の3本目、シュートはクロスバーに嫌われた。追い込まれた静岡学園だが、広島国際学院の3本目をGK中村が完璧にシュートストップ。しかし、4本目、5本目は両チームともに成功したことで、PK戦のスコア4－3で広島国際学院が勝利した。 　3回戦進出を決めた広島国際学院は、2024年1月2日に浦和駒場スタジアムにて、青森山田と対戦する。 【スコア】 広島国際学院　1－1（PK：4－3）　静岡学園 【得点者】 1－0　49分　石川撞真（広島国際学院） 1－1　55分　庄大空（静岡学園）