メタノール中毒による外国人観光客死亡、宿泊所の従業員8人拘束 ラオス
(CNN) 東南アジア・ラオスでメタノール中毒の疑いで外国人観光客6人が死亡した事案をめぐり、バックパッカー向け宿泊所の従業員8人が地元当局に拘束されたことが分かった。同国の国営メディアが報じた。 【画像】空っぽのホステルのバー オーストラリアの10代の若者2人、英国人女性1人、米国人男性1人、デンマーク人女性2人の死亡のほか、体調不良の人々がいるとの報告を受け、西側諸国の一部は先週、ラオスで有害物質が混入したアルコール飲料を飲むと命にかかわる危険があるとして注意を呼び掛けていた。 国営紙によると、北部の町バンビエンにある「ナナ・バックパッカー・ホステル」の従業員が拘束された。年齢は23歳から44歳で全員ベトナム国籍。地元警察に25日、拘束された。 この宿泊所には、死亡した外国人観光客のうち少なくとも5人が宿泊していた。捜査の焦点の一つは、同宿泊所で観光客が無料のアルコールを提供されていたという報告だ。 AP通信によると、宿泊所の支配人とオーナーもベトナム人で、以前に取り調べのため警察に拘束された。支配人はこれより前、2人のオーストラリア人女性は同宿泊所で100人以上の宿泊客と無料のアルコール飲料を飲んでから夜遊びに出かけたが、他の客から問題は報告されていないと説明していた。 メディアを厳しく統制する共産主義国家のラオスは、最初の死者が出てから1週間以上経過してようやくこの事案についての公式声明を発表した。しかしメタノール中毒がどれほど広範囲に及んでいるのかは依然として不明。 ラオス通信社(KPL)が22日に報じた声明は、死因について「有害物質が混入したアルコール飲料の摂取」の疑いがあるとしていた。しかし、ラオス当局はこのアルコールがどこでどのようにサプライチェーン(供給網)に入り込んだ可能性があるのかを示していない。