スティーブ・ジョブズが遺したスタンフォード大での伝説のスピーチ
奇跡は自分のなかにある、だから生まれ変わりさえすれば、きっと人生の逆転劇を起こせるに違いない――。「やればできる!」と思考が変わる話題のベストセラーが日本に上陸。31歳、一度は人生をあきらめた著者が再起できたのは、古今東西の成功者たちが持つ「6つのマインド」にあった。3000冊を超える本を読み、抽出された「プラス思考」「決断力」「切実さ」「愚直さ」「謙虚さ」「根気」を武器に、一度しかない人生、「なりたい自分」になる方法を1冊に凝縮。新刊『たった一度でもすべてをかけたことがあるか』から「自分ならできる」と信じられるノウハウを紹介する。 ● 苦難が成功の足掛かりになる スティーブ・ジョブズはスタンフォード大学の卒業式のスピーチで、幸運と不運が入り交じった人生の節目節目(Dots)が不思議とつながっていくさまを「点のつながり(Connecting the dots)」という言葉で説明しています。 私たちは未来を見ながら点を結ぶことはできない。ただ過去を振り返って点を結ぶことしかできない。だから皆さんは、いまこの瞬間がいつかお互いに結ばれるはずだという信念を持つべきだ。 ―スティーブ・ジョブズ 彼は不遇な家庭環境のせいで大学を中退したことが、専攻科目の代わりに関心のある科目の聴講へとつながり、そのときに学んだカリグラフィー〔西洋の書道〕が、10年後にマッキントッシュの美しい書体へとつながったと述べています。 人生の節目は、どこでどうやってつながるのかわかりません。未来を予測して、思い通りに点をつなげることはできないのです。でも、振り返れば、苦難が成功の足掛かりになることもあります。 ジョブズは自分が創業したアップルを解任された事件を、後にこう評価しています。 「アップル解任は、私の人生で起こりうるさまざまな出来事のうち、最高の事件であることに気付きました。この事件によって、私は成功のプレッシャーから抜け出し、初心に戻れたのですから。自由を満喫し、人生で最高のクリエイティビティを発揮する時間を持つことができました。それからの5年間、私は『ネクスト』『ピクサー』などの会社を作り、再び事業を始めました。いまでは妻になった魅力的な彼女とも出会うことができました」 (本記事は、『たった一度でもすべてをかけたことがあるか』から抜粋、一部編集したものです)
チョン・ソンミン