大丈夫じゃないのに「大丈夫」と言ってしまう…。真面目すぎる人のメンタルマネジメントのコツ
やることが多すぎていつも時間がない。仕事が気になって眠れない。大丈夫じゃないのに「大丈夫」と言ってしまう…。 「そんな忙しすぎる現代人は、心の仕組みを知ることからはじめよう」と説くのは、心理カウンセラーの濱田恭子さん。 今回は、そんな真面目すぎてつらくなっている人をラクにするために書かれた著書『キマジメさんの「いっぱいいっぱい」でしんどい! がラクになる セルフ・マインド・マネジメント』(ビジネス社)を紹介します。
ネガティブな感情から「いかにすぐ抜け出すか」が大切
焦りや不安、ストレスといった感情は、誰もが抱くもの。 しかし、「生真面目な人ほど何事にも真剣に取り組んで、手抜きをすることができず、知らず知らずのうちにキャパオーバーを起こして、危険な状態になってしまうことがある」と濱田さんはつづっています。 重要なのは、ネガティブな感情を抱いたときに「そこからすぐに抜け出せるかどうか」。抜け出すための近道は「心の仕組み」を知ること。そして、自分の心の仕組みを自分で使いこなしていくこと。 このことを、濱田さんは「セルフ・マインド・マネジメント」と呼んでいます。 ここでは、本書よりすぐに意識できる「セルフ・マインド・マネジメント」の入り口を紹介してみましょう。
心の奥にある、本当の感情に気づいて
本書ではもちろん、実際に濱田さんがセミナーでも紹介しているアイデアを3つ挙げてみます。 1. 感情には第一感情と第二感情がある 自分に何かが起きたとき、はじめに生まれるのが「第一感情」で、そのあとに生まれるのが「第二感情」。 たとえば、イラッという「怒り」は第二感情で、「不安や無価値観、悲しさ、悔しさ」は第一感情。第二感情のほうがインパクトが強いですが、じつは気をつけなければいけないのは、第一感情のほう。 例えば、「怒り」という第二感情の内側に、「自分を認めてほしい」という第一感情があったりします。「認めてもらえなかった」という寂しさ、悔しさといった感情が、「怒り」をまとって表面に出てくるわけです。 (『キマジメさんの「いっぱいいっぱい」でしんどい! がラクになる セルフ・マインド・マネジメント』63ページ) 人は、自分自身で第一感情を認めることが難しいのだそうです。 なぜなら、第一感情を認めることは、負けを認めるような気持ちをともなうからです。なんとなくわかります。 しかし、この第一感情を自分で認めて、無意識にそれを覆い隠していた第二感情を分解していくと、(「いっぱいいっぱい」の)容量を小さくすることができます。 (『キマジメさんの「いっぱいいっぱい」でしんどい! がラクになる セルフ・マインド・マネジメント』63ページ) たとえば「悲しい」という感情が湧いたとしたら、「自分はなぜ悲しいのだろう」と、その奥にある第一感情と向き合ってみること。そうすることが自分を客観視することにつながり、「セルフ・マインド・マネメント」となるのだそうです。 2. 「WHY」を「HOW」に置き換える どうしてわかってくれないんだ、なぜ私ばかり…。ネガティブな感情にさいなまれると「WHY(なぜ)」が頭をぐるぐるとまわります。 しかし、これを「HOW(どうしたら)」へ変換するといいのだとか。 たとえば、「どうしてこの仕事はうまくいかないのだろう」ではなく「どのようにすればこの仕事はうまくいくのだろう」という問いに置き換えてみます。こうするだけで、思考の方向が変わっていくそうです。 でも、「なぜをどうしたらに変換」と日本語で考えるとちょっと理屈っぽさもありますし、「そんなことわかってる」と反発したくなってしまいますが、「WHYをHOWに」と言われるとおもしろそうで、意識してみたくなるから不思議です。 3. 紙に書き出し、頭の容量を空ける 達成したい目標や叶えたい夢は、紙に書き出したほうが実現しやすい…などとよく耳にします。しかし、スケジュールやタスクの管理も同様。 濱田さんの言葉を借りれば「気がかりなことが頭の中にたくさんあるのは、ピン留めされたメモが散乱しているボードのようなもの。これでは集中力が下がってしまう」。 もちろん、紙ではなくアプリでもOK。とにかく頭にメモしないこと。濱田さんもスケジュールやタスク管理はアプリで行なっているそうです。 そうして、頭の中にはメモを残さないのです。こうすることで、それまで予定を覚えておくことに使っていた容量に空きが出ます。その空いた分、今やるべきことに集中して、サクサク進められるようになるのです。 (『キマジメさんの「いっぱいいっぱい」でしんどい! がラクになる セルフ・マインド・マネジメント』124ページ) こうしてパフォーマンスが上がれば、「どうしてこんなに時間がないの?」「私だけが忙しいのはなぜ…」といった感情を手放すことができ、「いっぱいいっぱい」の状況にゆとりも生まれることでしょう。 本書は、心の「いっぱいいっぱい度」を調べるセルフチェックにはじまり、心の仕組みをしって感情をうまく扱うためのワークも用意されています。 まず上記の3つを試して手応えがあったら、ぜひ本書で紹介されている流れをマスターし、ご自身なりの「セルフ・マインド・マネメント」を習慣化してみてください。 >>Kindle unlimited、2万冊以上が楽しめる読み放題を体験! Source: ビジネス社
ライフハッカー・ジャパン編集部