レ軍、今季は上原の酷使回避!
フロリダ州フォートマイヤーズでキャンプに参加しているレッドソックスの上原浩治投手(39)。レ軍で3年目のキャンプが順調に始動した中、今季の起用法は若干、去年までとは違いが出てきそうだ。 キャンプ初日に対応したファレル監督には、昨年オフ、2年総額1800万ドル(24日現在レートで約21億5000万円)の大型契約を結んだ上原に関する質問が飛んだ。 指揮官は「基本的はコージが我々の抑え。誰よりもコントロールがいい投手だ」と、上原を改めて守護神に任命した後で付け加えた。 「だが、肩をつくったかどうかで、登板するかしないかは決めない。彼はブルペンで肩をつくったら、試合に投げさせて欲しいというけれど、リードが4点差、5点差に広がった場合、それは、果たして適切なことなのか? 去年我々が認識したのは、2イニングにまたがったり、球数が増えたりした場合は、ボールを彼の手から取り上げて休みを与える必要があることもあるということだ」 上原はかねてより「一旦肩をつくったら、試合で投げさせて欲しい」という意向を球団に伝えてきた。不本意な結果に終わったレンジャース時代の苦い経験上、「肩をつくったのに、試合で投げない」状況を避けることが自分のリズムを維持、故障回避につながるという結論に至ったからだ。 実際、2013年はその提案に応えた起用が実を結び、公式戦73試合プラスプレーオフ13試合を「エンジン踏みっぱなし」(上原)で走り抜けることができた。上原が一旦肩をつくったら、たとえ、味方が追加点を奪ってセーブがつかない4点差以上になったとしても、そのまま試合を締めくくることが何度かあった。 だが、昨年は8月中旬以後に急失速。懸念材料を残した中で2年契約を結んだ球団側は、今季の上原の起用を若干、自重すべきだと考えているようだ。 そもそも年齢による選手の査定が厳しいメジャーの世界で、開幕時に40歳を迎える投手と2年の大型契約を結ぶのは、極めて異例といえる。大型投資した球団は、リスクを回避するため、なんとしても上原に健康体をキープして欲しいと管理を強める。そのためファレル監督は、今季、上原が連投続きだったり、球数が増えたりした時は、抑えの経験あるムヒカを“守護神代行”として投入する考えを明かしたのだ。