焼き鳥、立ち食い寿司、揚げ物…『ミシュラン2025』食のプロが「新規」「昇格」にこだわる納得の訳
「勢いにのっている」お店の証
『ミシュランガイド東京2025』が、’24年10月17日にウェスティンホテル東京で発表された。 【厳選9軒】美味そう!「新規」「昇格」店の注目メニュー大公開…! 掲載軒数は全部で507軒(新規64軒)。内訳は、セレクテッドレストラン227軒(新規41軒)、ビブグルマン110軒(新規13軒)、一つ星132軒(新規10軒、昇格3軒)、二つ星26軒(昇格1軒)、三つ星12軒(昇格1軒)、ミシュラングリーンスター12軒(新規1軒)となる。 東京の星付きレストランは170軒となり、ミシュランガイドが日本に上陸した’07年の『ミシュランガイド東京2008』からずっと、世界で最も星付き掲載店が多い都市が続いている。 東京だけでも10万軒を超えるといわれる飲食店。浮き沈みも激しく、ミシュランガイドにも反映される。降格や非掲載は紹介されないが、新規や昇格はわかるようになっている。世界最大ともいえる美食都市・東京で、ミシュランガイドに新しく登場したり、さらによい評価を勝ち得た店は特に勢いにのっているといえよう。 新規・昇格のあった店の中から、注目店を目安となるディナーの客単価とともに紹介したい(店名は『ミシュランガイド東京2025』に合わせてある)。 ◆「焼き鳥」や「手打ちパスタ」のお店も! 調査員が推しの「セレクテッドレストラン」 「セレクテッドレストラン」は、星が付かず、ビブグルマンにも該当しないが、ミシュランガイドのインスペクター=調査員がぜひとも紹介したいという店だ。今年の新規店は41軒。 「シェ・イノ」(目安となるディナーの客単価3万円~・以下同)はいわずとしれたグランメゾンで、「ロドラント ミノルナキジン」(3万円~)はオーセンティックなフレンチを提供する。フレンチの名店で腕を磨いてきた陣内翼氏の「ジェフリー」(2万円~)や、「菊乃井本店」での修業経験もあるウーゴ・ペレ=ガリクス氏の「氣分」(2万円~)は、新しい感覚のレストランであるといえよう。 フランスでアジア人初の三つ星シェフとなった小林圭氏が手掛けたのが、虎ノ門ヒルズ ステーションタワーの「ケイ コレクション パリ」(2万円~)と虎屋銀座ビルの「エスプリ セー ケイ ギンザ」(2万円~)。どちらともアラカルトが主体となっている。ホテル虎ノ門ヒルズの「ル・プリスティン 東京」(3万円~)は、三つ星シェフのセルジオ・ハーマン氏がプロデュースした話題店。 ブリアンツァグループのオーナーシェフである奥野義幸氏が自ら厨房に立つ「デプス ブリアンツァ」(2万円~)、手打ちパスタと熾火で焼くメインディッシュが光る「オルケストラ」(2万円~)など、好評を博するイタリア料理店も散見される。 フレンチのテイストを入れた「YAKITORI 燃es」(1万円~)、今トレンドのショートコースにアラカルトを組み合わせる「白金 芯」(1万5000円~)、手の込んだ“彩々前菜盛り合わせ”が快味の「中国菜 華丘房」(1万5000円~)、サカエヤの近江牛を初めてすき焼きで味わえる「すきやき あさい」(2万円~)、名店「日本橋蛎殻町すぎた」で研鑽を積んだ安井大和氏の「鮨処 やまと」(3万円~)など、注目店は多い。