曽我ひとみさん「全員元気でいて」 富山で拉致被害早期解決訴え講演
北朝鮮による拉致被害者で2002年に帰国した曽我ひとみさんが8日、富山市の高志会館で講演し、いまだ日本に帰れずにいる被害者に対し「全員元気でいてほしい」と思いを寄せ、拉致問題の早期解決を訴えた。 講演会は北朝鮮人権侵害問題啓発週間(10~16日)に合わせ、県などが毎年開いている。拉致被害者を招くのは初めて。1978年に新潟県佐渡市で拉致された曽我さんは北朝鮮での生活を振り返り、「物資が不足し、医療も満足に受けられない。必ず助け出さなければならない」と呼びかけた。 支援団体「救う会」の西岡力会長による拉致問題の最新情勢の講演もあった。県関係行方不明者の家族ら約200人が参加した。 県内には、拉致された可能性が否定できない「特定失踪者」が20人いるとされる。10日から富山市役所などで啓発パネル展が開かれる。