「里芋フライ」は皮ごと揚げたい!香ばしくてホックホクのごちそうに【沼津りえのとっておきレシピ】
kufura
kufuraの大人気連載「ちょこっと漬け」などでもおなじみの料理研究家の沼津りえさんが、「とっておきレシピ」を動画で楽しくお届け! 【写真8枚】のり塩味の「皮付き里芋フライ」の作り方を写真で見る。揚げる時に触りすぎないのがカリホクッに仕上げるコツ! 今回は、旬の「里芋」を皮ごと揚げて、丸ごと食べ尽くします。ヌルヌルした皮をむく手間もナシ! 皮ごと揚げるから香ばしくてホックホク。一度食べたら忘れられない美味しさなんです。
丸ごと揚げてムダなし。皮の香ばしさがごちそうに!
みなさんは里芋をどうやって食べていますか? 煮物にしたり、豚汁に入れたり……ねっとりして美味しいですが、ヌルヌルして皮をむくのがひと苦労。さらに、家庭菜園などで里芋がたくさん採れる人も多いのではないでしょうか。我が家は実家で採れた里芋が大量に送られてくるのですが、なかなか消費できずに悩むことも……。そんな時にぜひおすすめなのが、こちらの里芋フライ。 「里芋が美味しい季節の我が家のお楽しみです。皮ごと揚げてしまうので、皮をむく手間がないうえ、この香ばしさがたまらない! ねっとりした煮物の里芋と比べて、ホクホクとまたひと味違った美味しさです。里芋は表面にヌメリがあるので、じゃがいもほど油を吸収しないため、ヘルシーに仕上がりますよ」(以下「」内、沼津さん)。 沼津さんは少ない油で揚げるので、揚げ物ですが手軽に作れるのも嬉しいポイント。早速、作り方をチェックしてみましょう。
【材料】(2人分)
里芋・・・4個 揚げ油・・・適量 塩・・・適量 青のり・・・適量
【作り方】
(1)里芋を洗う 今回は皮ごと食べるので、調理前にしっかり洗って汚れを落としましょう。金タワシなどで上から下に向かって繊維に沿ってこすり、土をよく洗い流します。表面の繊維が残っていると口当たりが悪いので、手で取り除きながら洗ってください。金タワシがなければ、スポンジや丸めたホイルでこすってもOKです。 「力を入れすぎず、表面の余分な土や繊維を取るイメージで、表面がツルッとなめらかになるまで洗ってください」 (2)里芋をしっかり拭く 水分が残っていると、揚げた時にはねて危ないので、ペーパーでしっかりと水分を拭きます。この時、表面に繊維が残っていたら、手でつまんで取り除きましょう。 「皮をむく手間がないので、とってもラク! 余裕があれば天日干しにすると、水分が抜けて早く揚げられますよ」 (3)里芋を切る 里芋の端を切り落とし、縦半分に切ってから、くし形切りにします。里芋の大きさに合わせて、6~8等分に切りましょう。 (4)里芋を5~6分揚げる 冷たいフライパンに切った里芋を入れ、断面を下にして平らになるように広げます。里芋を並べたら、里芋が少し浸るのを目安に5mmほど揚げ油を入れてください。揚げ油は里芋がかぶるほど入れなくてOKです。 強火にかけ、グツグツしてきたら中火にして、油と接している面がこんがり焼けるまで、そのまま待ちましょう。 「ここで里芋を何度も触ると油の温度が下がって、カリッと仕上がりにくくなってしまいます。あまりいじらず、温度が下がらないようにキープしながら揚げてください」 (5)ひっくり返して、全体を揚げる 5~6分経ち、里芋が軽くなってきつね色になったら、1個ずつひっくり返します。竹串がスッと刺されば中まで揚がったサイン。最後は皮を下にしてカリッと揚げたら、小さなものからバットにあげます。 「しっかり火が通ると、水分が抜けて里芋が軽くなります。余熱でも火が入るので、焼き色がつけばOKです。里芋の大きさによって揚げ時間は調整してくださいね」 (6)塩と青のりを振る 油を切った里芋をボウルに入れ、熱いうちに塩と青のりを振って味をなじませます。 (7)できあがり! 味付けしたら完成です。揚げ立てを早速いただきましょう! 揚げている時から、香ばしい香りがたまりませんでしたが、熱々をひと口食べるとホクホク! そして何と言っても、この皮がいい! むしろ皮があってほしい! と、皮をむくのが苦手な筆者は、里芋に対して初めて思いました。じゃがいもよりも油っぽくないので、罪悪感なくペロリと食べられて、お酒のおつまみや子どものおやつにもぴったり。 「お好みで粉チーズをまぶしても美味しいですよ。今回は素揚げにしているから揚げ油があまり汚れないので、空気と光を避けて保存すれば、油は再利用することもできます」 我が家でも作ってみたところ、驚くほどあっという間になくなってしまいました(私は2~3本しか食べられず……)。切り方や加熱の入り具合によってはシャキシャキした食感のところもあり、それも美味しさのうちですが、中までしっかり火が通ったか確認しながら揚げてください。1才半の子どもには塩を振らず、念のため皮は手でむいて出したところ、ムシャムシャとよく食べてくれました。余りがちだった里芋ですが、今年はどんどん消費できそうです! 皮まで食べられて食品ロスにも一役。さらに家族みんなが美味しく食べてくれる、とっておきの里芋フライ。ぜひ、この時季にお試しを! 取材・文/岸綾香
沼津りえ
料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『マンガでわかった! ラクしておいしい作りおき』(主婦の友社)、『からだとこころがととのう滋養菓子』(日東書院本社)など多数。HP:https://riecookcookcook.jp/ Instagram@rienumadu YouTube 管理栄養士 沼津りえの「阿佐ヶ谷夫婦チャンネル」
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