舟橋村でフェンシングが熱い 夢は五輪で「金」 クラブに子ども続々
●元日本代表選手が発端、発足 パリ五輪で日本勢のメダルラッシュに沸いたフェンシングが、舟橋村で熱気を帯びている。昨夏に地元に暮らす元日本代表選手が娘とマンツーマンで練習を始めたところ、地域の活動として広がり「舟橋村フェンシングクラブ」が発足。現在は園児と児童9人が剣を手に「オリンピックに出て金メダルを取る」と目を輝かせている。 舟橋村フェンシングクラブは昨年7月、旧水橋高OGで年代別の元日本代表・橋本恵美さん(43)=同村佛生寺=と長女の莉緒さん(7)=舟橋小2年=が舟橋会館で個別練習していたことからスタートした。 舟橋会館の一室を借りて母娘でフェンシングの練習をしていたところ、会館で開かれている子育て支援団体の催しを楽しむ子どもたちが関心を寄せた。「中世の騎士」による剣術がルーツとされる競技に興味を示し、次々と仲間入り。昨年秋にクラブの形となり、今春から大会に出場するようになった。 保護者は審判を務められるようルールを勉強するだけでなく、子どもと競技に打ち込む姿もある。フェンシング未経験の松頭令(まつがしらおさむ)さん(48)=同村佛生寺=は「娘と共通の話題ができて一緒に楽しめる」と長女希依さん(8)=富大附属小2年=が通い始めてから約3カ月後、練習に加わるようになった。 パリ五輪フェンシングで日本勢が金2個を含むメダル5個を獲得し、クラブの子どもたちの意識は高まった。莉緒さんは「目標はオリンピックに出て金メダルを取ること。団体でも舟橋村のメンバーでメダルを取りたい」と大きな夢を思い描く。 「子育て共助」を掲げる日本一小さな村がフェンシングで活気づき、橋本さんは「みんながいることで、一人ではできない経験をさせてもらっている。柔軟に、やれるところまで突き進みたい」とクラブの発展へ意欲を語った。