松岡茉優、『ギークス 』で“愛されギーク像”を体現 西条が見出した“人間関係の尊さ”
パズルが大好きで、人と深くかかわるのが苦手、なにより定時で帰ると決めている小鳥遊署の鑑識官・西条唯(松岡茉優)が、プロファイリングが得意な産業医の吉良(田中みな実)と地図オタクの基山(滝沢カレン)とともに様々な事件を解決してきた『ギークス ~警察署の変人たち~』(フジテレビ系)がいよいよ最終回を迎える。 【写真】互いに見つめ合う西条(松岡茉優)と安達(白洲迅) 誰にでも敬語で、「指紋は人間のようにごちゃごちゃとめんどくさくない」と話す西条だったが、小鳥遊署の仲間たちや様々な事件にかかわる中で少しずつ変化してきた。 ●西条の日常を変えた安達(白洲迅) 人付き合いは苦手だが、どこか同じ“ギーク”気質の吉良と基山とは同じ居酒屋に通って酒を酌み交わす西条。そんな論理的に物事を考え、他人に深入りしないように過ごしてきた彼女の日常を変えたのは、隣の部屋に越してきた安達(白洲迅)だった。 西条は、最初から知り合いのように話しかけてくる安達をかなり警戒していたが、包容力のある安達に負け、気が付くと自分のことをペラペラと話してしまっていた。また、後日「今度デートに誘ってもいいですか?」とストレートに伝えてくる安達に戸惑いを見せるが、“奢り”という言葉につられて食事に行ってしまう。そして次第に「私にとってあなたは特に害のない人間だとわかりました」と受け入れ、人間として彼に興味を持つようになっていく。 しかしある日、安達が警視庁の監察官であったことが明らかに。西条が警察の機密データに不正アクセスしたという罪を着せられ、安達が取り調べを担当することになる。最初から自分のことを調べるために越してきたのかと疑う西条に、そんな意図はなかったと弁明する安達。せっかく心の距離が近づいていた2人に溝を作ってしまった事件であり、結局冤罪だったとわかってからも、今までのような関係性に完全に戻ったわけではなかった。一方で安達の表情からは、常に西条のことを気にかけ、心から想っているような感情が滲み出ていた。 そんな中「一人でいたいって言いながら愚痴り合う相手を求めてるのよ」と吉良に言われ、そうかもしれないと思った西条は、久しぶりに会った安達に全てをぶちまけ、柔らかい安堵の表情を浮かべた。安達との間にあったわだかまりが解け、吉良と基山と同じように、西条が心を開けるメンバーに安達が仲間入りした瞬間だった。 ●頼れる“熱血同期”芹沢(中村蒼)の存在 安達と同じくらい西条を気にかけている存在として、強行犯係・刑事の芹沢(中村蒼)も挙げられる。彼は西条の同期であり、定時で帰りたい西条とは裏腹に、事件解決のためなら時間を惜しまない熱血タイプ。そんな彼は事件が難航すると、頭の切れる西条からの助言を求めるかのように事件について話し始める。 ただの“同期”という関係性であるが、西条と芹沢の間には知らぬ間に強い繋がりが出来ていた。西条が罪を着せられた時は「俺たちのことを信じてくれ」と無罪を証明するために奔走したり、その行動によって減俸されても「いいからいいから」と西条を責める様子もなく、西条と親しい間柄だった巡査部長・岡留(小林隆)が事件に深くかかわっていることがわかった時、岡留の元へ向かおうとする西条に対して、安達が「だめです」と声をかける中、芹沢は「行かせてやってください」「西条は俺が守ります」と言葉をかける。 芹沢にとって西条は大切な人間の一人。西条にも、吉良と基山の存在と同じように、芹沢という同期がいることが心強いと思う感情があったのではないだろうか。