【福井競輪・サンケイスポーツ杯】纐纈洸翔がデビュー2年1カ月でS級初優勝
福井競輪のサンケイスポーツ杯争奪戦「柴田勝家賞」(FⅠ)は21日、第12RでS級決勝戦が行われ、纐纈洸翔(21)=愛知・121期=が4角から内を突いて抜け出し、S級初優勝を飾った。2着は中部ラインの長尾拳太、3着に地元の小森貴大が入った。 ◇ 〝121期卒記チャンプ〟が、デビュー2年1カ月でS級のVを勝ち取った。レースは纐纈が前で受け、長尾が続く。松岡辰、小森、橋本壮-阿部、坂本の並びで周回を重ねた。赤板で橋本が上昇すると、纐纈が突っ張って、坂本が5番手に切り替える。鐘で橋本が勢いよく踏み込んで主導権を握る。3番手に入った纐纈の外を松岡が追い上げて並走となったが、松岡が仕掛けたところで阿部が外へ振ったのを纐纈が見逃さず、内を突いて橋本の後ろへ。4角で橋本が外へ持ち出すと、さらに内を突いて先頭に躍り出た。 「前を取って、来るなら引いてもよかったけど、(ペースが)緩かったので突っ張りました。内が空いたか空いていないか微妙なところでいったので。3番手からなら、気持ちよくまくって勝ちたかったですね」と内容には不満げだったが、乱戦を巧みに勝ち切ったのは事実だ。 この開催の直前、まだS級優勝なしの身ながら平塚オールスター(8月13日~)の出場が決まった。「いつも練習を見てもらっている(山内)卓也さんから、『GⅠを意識して、つかんで来い』と言われた」。初日、2日目とも結果は2着だが果敢に逃げて強さをアピール。決勝戦も力を出し切るレースで結果を出したかったが、〝宿題〟をクリアする日はそう遠くないだろう。 「優勝はしたけど、今度はもっと内容が伴ったものにしたい」。次場所は27日開幕の取手GⅢ。勢いに乗ってGⅢも制して、晴れの大舞台に出場してみせる。(坪崎光洋)