「一年の計は元旦にあり」は大間違い…あなたの目標達成のスピードと確率を上げる「手帳術」
「一年の計は元旦にあり」。一年の計画は元日の朝に立てるべき、という意味だが、文房具ソムリエ・手帳プロデューサーで、著書に『文房具ソムリエの手帳時間』がある石津ヒロシ氏は、この言葉は今の社会のスピードに合っていないと指摘する。仕事から、勉強、ダイエットまで、目標を達成するにはどのように計画を立てるべきか、同氏にアドバイスをいただいた。 【一覧】入ると“損”する「私立大学」ランキング…コスパ最悪だった意外な名門大学
「1年単位」では流れについていけない
手帳というと、どうしても1年単位で使うのが常識だと思われています。 しかし今の時代、かつてのようにゆったりした時間の流れになっていません。1年の変化が急激で、自分の身の回りも社会全体もあっという間に変わってしまいます。私がここで改めて説明する必要もないでしょう。 それほどスピード感のある時代に、そもそも1年単位でスケジュールを考えることが時代に合わないのです。 ですので、ドラマと同じ「3か月1クール」で考えることをおすすめします。これが短すぎず長すぎない、ちょうどいいスパンです。 1年単位で大きく進むというより、3か月のスモールステップで1段ずつ上がっていくと考えたほうが、結果的に目標を叶える確率が高まるでしょう。 まず、3か月という期間は、目標設定や計画の見直しもやりやすいです。1年前の情報が役に立たないことも少なくない昨今、「去年の今ごろはどうだったかな?」と見直していては遅いと言えます。 ビジネスの世界では四半期という言葉があるように、柔軟に対応していくためにも、短いサイクルで計画を立てるのが重要です。
モチベーションの維持にも効果あり
考えてみれば、学生時代の定期試験は、3か月おきくらいにおこなっていたと思います。もともと3か月単位で考え、実行できることには慣れているはずでしょう。 私自身も、たとえば3年先の目標達成を目指す際、そのステップとして1年のスパンは長いと感じていて、3か月単位で進み具合を気にするようにしています。時には、思うようにいかないこともありますが「次の3か月でリカバリーしよう」と考えます。 それで十分リカバリーできますし、1年ごとに計画を立てていたときよりも計画が進んでいます。計画の修正が利き、リカバリーしやすいことが大きな原因です。 また、3か月ごとに目標を設定し、達成することで、達成感を味わう回数をたくさんつくることができます。定期的に達成感を味わっていけば、モチベーションの維持にも役立ち、次の目標に向かう意欲も高まるのです。 たとえば、ダイエットするときに1年間で10キロ痩せると考えると、長いスパンでしんどく感じるかもしれません。ですが、3か月で3キロと考えると、1か月1キロと細分化していくプロセスも見えてくるでしょう。 3か月で3キロ達成すれば、1年で12キロ痩せているかもしれません。