全米メディアは敗因分析に躍起「なぜバスケットW杯で米国が仏に敗れメダルを逃す波乱が起きたのか?」
バスケットボールのW杯で大会3連覇を狙っていた世界ランキング1位の米国は11日、中国の広東省東莞で行われた準々決勝でフランスに79―89で敗れ、まさかのベスト8敗退となった。NBAのトッププレーヤーを揃え、2大会連続のベスト4進出を狙うフランスに対して米国はミスを連発。終盤に一時逆転したが最後は力尽きた。全米メディアも米国のベスト8敗退の屈辱を大々的に伝え「なぜ敗れたか」の敗因分析に躍起になった。 USAトゥデイ紙は「チームUSAの瓦解の背景。米国代表がつまずいた5つの理由」との見出しを取り、米国の敗因を5つ指摘した。 敗因の1つ目は、「トップ選手の参加を欠いた」という今回の米国代表のメンバー選考だ。オールスターとは言えない顔ぶれになったことを同紙は「言ってしまえば、このチームはBリストのチーム」と批判。主な辞退選手、代表落ち選手としてジェームズ・ハーデン、アンソニー・デイビス、ブラッドリー・ビール、デイミアン・リラード、ザイオン・ウィリアムソンらの名前を挙げた。 CJ・マッカラムは、オールスター選手たちが次々と辞退を表明した8月上旬に「負けチームになるかもしれないロースターの一員になぜ入るんだ?」と語っていたという。辞退選手が増えた理由は、「五輪でないこと」「レブロン・ジェームズのような高齢選手はオフシーズンの休養が必要なこと」「故障のリスク」などと分析した。 敗因の2つ目は、新しくなったコーチ陣の「コーチングの過ち」とした。前代表ヘッドコーチは、デューク大のマイク・シャシェフスキーだったが、今回は、コーチKと呼ばれるシャシェフスキーの下で五輪代表チームのアシスタントコーチを務めていたNBAのスパーズの“名将”グレッグ・ポポビッチ・ヘッドコーチ、スティーブ・カー・アシスタントコーチの体制に変わった。 同紙は「いくつかの修正を要する移行期を生み出してしまった」と指摘。 「シャシェフスキーとポポビッチは違うタイプのコーチだ。シャシェフスキーは大学のコーチとしてNBAでプレーする代表の選手たちに相乗効果をもたらしていた」と、NBAチームのヘッドコーチ2人が率いた今大会では、全米の大学ルールに近い国際ルールへの対応が十分でなかったことを示唆した。