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（ブルームバーグ）： ニューヨーク連銀のロベルト・ペルリ氏は８日、連邦準備制度がバランスシート圧縮のペース緩和を決めたことにより、政策当局者は市場環境の変化を評価する時間的余裕を持てるほか、銀行システム内で流動性が再分配される機会が得られると指摘した。

金融当局が量的引き締め（ＱＴ）として知られるバランスシート圧縮に約２年前に着手して以来、バランスシートは１兆5000億ドル（約233兆円）余り縮小して７兆4000億ドルとなった。市中銀行が連邦準備制度に預けている準備預金残高の水準を現在の「潤沢」から「十分」にすることを当局は目指している。だが、「十分」な水準は依然として不明確なため、緩やかに水準に接近することが理にかなうという。

「実施に大きな違いはない見通しだが、それでもランオフ（償還に伴う保有証券減少）のペース減速はバランスシート圧縮プロセスにおける重要かつ賢明なステップを意味する」と、同氏はニューヨークで開催されたプライマリーディーラー（政府証券公認ディーラー）年次会合での講演テキストで指摘した。

その上で、「現在のペースでランオフがより長く続いた場合よりも、このアプローチによって最終的に短期金融市場は一段と低水準の準備預金供給で円滑に機能し続けられると予想している」と説明した。

パウエル連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）議長率いる米金融当局は先週、米国債のランオフの上限を月間600億ドルから250億ドルに引き下げる一方、住宅ローン担保証券（ＭＢＳ）のランオフペースについては現行の同350億ドルを維持すると発表した。

米ＦＲＢ、６月からバランスシート圧縮のペースを減速－市場に配慮

原題：New York Fed’s Perli Says Prudent to Slow Balance-Sheet Runoff（抜粋）

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