サイクロン「チド」の爪痕 仏海外県マヨットで21人が死亡
マヨット、フランス海外県、12月17日 (AP) ― 米の宇宙技術会社マクサー・テクノロジーズは12月16日、カテゴリー4のサイクロン「チド」が通過の際に猛威をふるった、インド洋のフランス海外県マヨット島の、サイクロン通過前と通過後の衛星画像を公開した。 フランス当局によれば、17日朝の段階で、21人の死亡が確認されており、45人が重体と伝えられている。 首都マムズでは学校、病院、レストラン、オフィスが廃墟と化した。 フランス気象局によれば、最大風速60.7メートルを超える暴風で、民家の屋根は剥がれ落ち、ヤシの木は半分に折れ曲がった。 フランス内務省は人口の70%が深刻な影響を受けたと推定。電気は首都を除く列島全域で止まり、電気通信は大打撃を受け、ほとんどのアンテナは使用不能となり、飲料水の不足が懸念されている。 マヨット島唯一の空港を含む甚大な被害で、緊急チームが立ち入ることができない地域もあるという。 被害が拡大した原因の一つとして、サイクロンが通過する前の24時間、多くの住民が警報を無視し、その威力を過小評価していたことが指摘されている。 (日本語翻訳・編集 アフロ)