【MLB】カブス・鈴木誠也がトレード要員に? 契約は残り2年3600万ドル 全球団へのトレード拒否権あり
来季の日本開幕戦で鈴木誠也(カブス)の姿を見られないかもしれない。日本時間12月7日、「ニューヨーク・ポスト」のジョエル・シャーマン記者が報じたところによると、カブスは今オフ中にコディ・ベリンジャーまたは鈴木をトレードで放出することについて「意思を固めている」という。鈴木には全球団に対するトレード拒否権があるため、実際に鈴木がトレードで移籍することになるかどうかは不透明だが、少なくともカブスは鈴木をトレードで放出することについて球団内で議論を行っているようだ。 2024年シーズンの主要アワード受賞者まとめ 今オフ、カブスで有力なトレード要員として名前が挙がっていたのはベリンジャーだった。ヤンキース、マリナーズ、アストロズなどが興味を示していることが報じられており、「フアン・ソトの争奪戦が決着したあと、トレードに向けた動きが本格化するだろう」との見方も出ていた。一方、鈴木のトレードについて、その可能性が報じられたのは今回が初めて。シャーマン記者によると、ベリンジャーまたは鈴木を放出することで、浮いた資金をほかの補強ポイントに回す狙いがあるという。 シャーマン記者は、鈴木について「左打者のベリンジャーに対して、鈴木は右打者だ。また、ベリンジャーほど守備が上手ではない」と述べており、鈴木よりもベリンジャーのほうが他球団からの需要は大きいと考えているようだ。また、カブスは一塁にマイケル・ブッシュ、外野にピート・クロウ=アームストロングと期待の若手(ともに左打者)が台頭しているため、そうしたチーム事情も考えると、鈴木よりもベリンジャーのほうがトレードの可能性は高いと言える。 カブスがトレードを成立させるうえで問題となるのは、両選手の契約条件だ。ベリンジャーは選手オプションを行使して残留したが、来季の年俸は2750万ドルと高額。2026年も選手オプション(年俸2500万ドル)となっており、カブスとしては「残り2年保有できる選手」としてトレードに出したいはずだが、他球団は「1年後にFAになる可能性がある選手」として評価するだろう。また、鈴木は全球団に対するトレード拒否権を有しており、トレードには本人の同意が必要だ。 現時点ではトレードが実現するとすれば、ベリンジャーのほうが可能性は高く、鈴木のトレードが実現する可能性はそれほど高くないと言える。とはいえ、打率.280、20本塁打、OPS.840前後の成績を計算できる30歳の外野手を2年3600万ドルで保有できるのは魅力的であり、今後トレードに向けた動きが加速していくかもしれない。