名手ブッフォンが「恩師」と認める伊名伯楽がパルマ入団の鈴木彩艶の進化に太鼓判「日本人は学ぶ意欲がある」
特大のポテンシャルを秘める若き日本代表守護神はいかなる進化を遂げるか――。カルチョの重鎮も興味津々である。 【動画】大ピンチで連発したビッグセーブ! 鈴木彩艶の好守シーンをチェック 現地時間7月15日、イタリア・セリエAの古豪パルマは、ベルギー1部のシント=トロイデンに所属していた日本代表GK鈴木彩艶との契約を発表。伊衛星放送『Sky Italia』などによれば、契約は250万ユーロ(約4億円)のボーナスが付帯する750万ユーロ(約13億円)になった。 21歳の若武者はスターダムをのし上がる。昨夏に浦和レッズからシント=トロイデン加入した鈴木は1年目で32試合に出場。ヨーロッパでの研鑽を積むとともに、鵜の目鷹の目のスカウト陣の評価も高まった。 今夏もマンチェスター・ユナイテッドやジェノアなど複数クラブからの関心が集まった。そのなかでパルマ入りを決めた鈴木には、イタリア・サッカー界の名伯楽も大きな期待を寄せる。 現地時間7月18日に地元紙『Gazzetta di Parma』の取材で「チームにとって重要なゴールキーパーになる可能性がある」と語ったのは、エルメス・フルゴーニ氏だ。かつて13歳だったジャンルイジ・ブッフォンの才能を見出し、イタリア、のみならず世界のサッカー史に残る守護神と言われるまでに育て上げた人物である。 ブッフォンが「今の自分があるのはこの恩師のおかげだ」と仰いだこともある。そんな名コーチは、鈴木について「改善の余地が十分にある」とした上で「性格的にも強く、体格もガッチリと引き締まっていて、重要な仕事をこなせるGKになれる。日本にいる頃から技術的な面にも取り組んでいて、それが素晴らしい名刺代わりとなっている」と褒めちぎる。 ヴェローナ、レッジーナ、チェゼーナ、カリアリなどのGKコーチを歴任してきたフルゴーニ氏。元日本代表GK川島永嗣を指導した経歴もあり、日本もよく知る76歳は、こうも続けている。 「日本人は学ぶ意欲があって、物事を理解し、教えてほしいという欲求もある。スズキは多くの優秀なゴールキーパーたち同じレベルに達するための資格をすべて持っている。ただ、彼の若さを考えれば、まだまだ上達の余地がある」 多くの名手を生み出してきた「GK大国」イタリア。そんなカルチョの国で鈴木がいかに飛躍を遂げるかは大いに興味深いところだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]