「おいしいもので幸せになるという真理は不変」ラーメン店 大西益央さん【コロナ禍をどう生き抜く】
いま困っていることは?
もちろん経営的には困ってるんですけども、それよりも今後の目標とかを立てづらいことに困ってますね。今までの目標、コロナ前の目標、目標を持ってやってたんですけど、それがまず完全に世界も変わり、何かルールも変わり、目標がなんかちょっと変わってくると言うか、コロナ以前に立てた目標の継続ができないなっていうので困っています。
今後の望みは?
いったんゼロベースになったなというのはなんとなく感じていて、また「ニューノーマル」っていわれてる世界で、またその食文化を作っていくんだろうなって感じてて、でも世界は変わってしまっても、人々の、おいしいもので元気になる、幸せになるっていう真理は変わらない。けど、それの届け方は確実に変わるだろうなって思ってるんですよね。 店内でも安全な、感染的にリスクが少ないお店作りをいち早くできたレストランにチャンスがある。新しい世界での、新しい飲食ビジネスのやり方に対応できたら、いち早く対応できた人たちに先行者利益があるとは思うんで、そこには、淘汰されずに残ろうと思ってます。
乗り越え方
やっぱりこれ1人で乗り越えられないなとなって、やっぱチーム、強いチームを作ることが大切になってきたなって、逆に今さら気づいたことですね。全員経営になっていかないけないなと。 今までどちらかというと、自分主体、それをサポートしてくれる人間に感謝して「ありがとう! 来て、サポートして」って感じやったんですけど、これからは、これからの時代っていうのは、全員で経営して、これを乗り越えるっていうのが大切だなっていうのは、コロナで気づきました。 困難ごと楽しめるっていうモチベーションで、がんばっていきたいなって思います。
(発信者) ラーメン店「Tsurumen Davis」店長 大西益央さん 日本でラーメン作りと経営の修行を積み渡米。ハワイ、ノースカロライナでの2度の失敗を経て、2018年、ハーバードやMITなど多くの大学が集まるボストンで心機一転、「Tsurumen Davis」をオープンした。地元の食材と日本の調味料を駆使したこだわりの味と、「店は1000日限定営業」「200日ごとにメニュー一新」「営業時間は1日2時間」といったユニークな営業スタイルで、連日行列のできる大人気のラーメン店にまで成長させた。しかし、新型コロナウィルスの影響で米国全土でも3月に緊急事態が宣言され、5月27日現在もまだ店舗での営業は停止状態である。 (写真提供:大西益夫、アフロ)