【F1】ラスベガスGPが来季限りで開催権返上も「危機に瀕している」集客苦戦に周辺への悪影響も
F1ラスベガス・グランプリ(GP、決勝23日=日本時間24日)が来季限りで開催権を返上する可能性を現地メディアが報じた。 ラスベガスGPは昨季初開催されて大きな注目を集める一方で、地元企業との巨額賠償訴訟などさまざまな問題が浮き彫りに。さらに、今季は地元ファンからの関心が急降下している窮状が判明した。 地元メディア「ベガススロットオンライン」は「ラスベガスグランプリの将来は危機に瀕している。予想観客数は昨年の総観客数のわずか32%に過ぎない。レース主催者は許可申請書の中で、10万2000人のファンが来場すると予想していると記したが、初開催のラスベガスグランプリには約31万5000人が来場していた。転売プラットフォームでのチケット価格も今年大幅に低下している」と指摘。地元ファンからの関心が低下しており、集客に大苦戦している実態が明るみになった。 地元メディア「LVスポーツビズ」によると、今年のチケット価格は大幅に下落。最上級席の価格は半値近くまで暴落している。 こうした窮状を受けて、同メディアは「F1とラスベガスの契約は当初3年間のもので、当初は今後何年もラスベガスでレースを開催する予定だったが、2025年がレースの最終更新となる可能性がある」と指摘。ラスベガスGPは昨季から来季までの3年契約で、さらに合計10年間まで延長が既定路線だったが、売り上げの苦戦で開催権を返上する可能性が出てきたのだ。 地元からも反対の声が上がっており「F1レースの推進派はレースが市に推定15億ドルの経済効果をもたらすと主張するが、専門家はこれらの数字は交通渋滞のために人々がその地域を避けたり、宿泊料金が高いために観光客が他の場所に行ったりするなどの悪影響を無視していると主張している」とラスベガス地域へのマイナス効果が指摘されている。 〝世界一セレブなスポーツイベント〟とも称されたラスベガスGPは、2年目にして早くも正念場を迎えている。
東スポWEB