「中国が強くなりすぎた」「中国企業が世界で天下を取り続ける」急成長中の経済大国インドが、それでも中国に勝てない“決定的理由”
中国製品の品質は、世界全体で見れば悪くない
少し長くなりましたが、このように中国のECサイトは「確実に素早く届く」サービスを世界中で実現できるようになっているんです。 そして、「安い」「質がまあまあいい」という点についても、多くの国が満足しているんですね。 日本ではしばしば「中国製品は品質が悪い」と言われます。とはいえ、中国製品の品質は世界全体で見れば、そこまで悪いわけではありません。偏差値に例えると、50台後半程度といったところでしょうか。 もちろん偏差値60台後半の国から見れば、品質が悪いと感じるときもあります。しかし、偏差値40台か、それ以下の商品を作っている国と比べればかなりマシです。 その偏差値40台の国のひとつがインドなのです。仕事と趣味を兼ねて、インドでデジタル製品や日用品などを購入したことがありますが、とてもじゃないけど中国のレベルまで至っていない印象です。
インド産iPhoneの品質の悪さが話題に
比較的に知られているのは、インド産のiPhoneでしょう。イギリスの経済紙『フィナンシャル・タイムズ』がインド産iPhoneの品質の悪さを指摘した記事を掲載しています。 記事ではこう書いています。中国を拠点とするサプライチェーン戦略からの移行に取り組んでいるAppleは、南インドの拠点に、カリフォルニアと中国から製品デザイナーとエンジニアを派遣し、製造の準備を整え、現地の人々を指導している。それは20年前に中国で構築したアプローチに似ている。 しかし、アップルのサプライヤーの1つでインドの大企業のTataが運営する工場生産ラインでは、部品の半分は出荷できる品質に至っておらず、欠陥ゼロというAppleの目標には遠く及ばない状態だ、と。
何年か前に中国での製造に携わる日本人に話を聞いたとき、「公式には言わないけれど」と前置きした上で、「同じ製品でも、日本で作られる製品のほうが中国で作られる製品より品質がいい」という話を聞きました。 同じメーカーの同じ型番の商品は、世界中で同じ品質かというと、建前と本音は異なるようです。