今季限りで退任する阪神・岡田彰布監督が〝相談役〟就任へ 粟井一夫球団社長がフロント入り明言
今季限りで退任する阪神・岡田彰布監督（66）が来季フロント入りすることが6日、正式発表された。甲子園球場で取材に応じた粟井一夫球団社長（60）が「実績がある監督。お力を借りながら次のシーズン（2025年）を戦っていきたい」と明かした。球団の監督就任要請を内諾した藤川球児球団本部付スペシャルアシスタント（SA、44）のサポートやフロントの後方支援を務める。 【写真】退任の報告受けた選手らが「もう一度胴上げしたい」と一丸 中野拓夢が、佐藤輝明が思い語る 今季限りでグラウンドを離れる岡田監督だが、来季からも虎を支え続ける。粟井球団社長が、フロント入りを要請した理由を熱く語った。 「これだけ実績がある監督でいらっしゃるわけで、いろんな意味で支えていただこうと思っています」 昨季は18年ぶりのリーグ優勝、38年ぶりの日本一を達成。球団初のリーグ連覇を目指した今季は巨人と優勝を争い2位に終わったが、2004年からの前回監督時代も含めて通算7年でリーグ優勝2度の実績は色あせない。球団の歴代監督1位の552勝を挙げるなど、大功労者として誰もが認めるところだ。 粟井球団社長は「そういう有形の力は、監督がやっていただいたことでチームに備わった。無形の力というのもあると思う。それを含めて（岡田監督の）お力を借りながら次のシーズンを戦っていきたい」と説明した。 次期監督を内諾した藤川氏は2020年に現役を引退。21年から球団本部付SAとして外国人選手獲得のサポート役などの業務にも携わってきたが、不安材料の一つがコーチ経験がなく、いきなり監督に就任すること。その点でも岡田監督がアドバイスできる立場にいれば心強い。 球界に幅広い人脈をもつ岡田監督は、編成面などで他球団の動向をリサーチできるだけでなく、アマチュア球界とも太いパイプがある。〝オカダ人脈〟のサポートを受け、常勝軍団へ－。球団が期待する「無形の力」は多岐にわたる。 過去には、03年のリーグ制覇を最後に健康上の理由で勇退した星野仙一氏が「オーナー付シニアディレクター」（SD）という立場で、球団を見守った。岡田監督の新たな肩書や仕事内容について、粟井球団社長は「今は具体的に申し上げる段階ではない。監督はまだ戦っておられる。CSを勝ち上がって、その先に日本一（の目標が）という思いを持っていますから」と語るにとどめた。 来季は〝相談役〟として、新監督を支えるだけでなく忌憚のない意見をぶつける姿が、目に浮かぶ。（三木建次）
