三農恵拓高生が伝統工芸の魅力PR 三沢「星野リゾート青森屋」できみがらスリッパ制作体験
三沢市の「星野リゾート 青森屋」で20日、青森県立三本木農業恵拓高の生徒が染色した「きみがら(トウモロコシの皮)」を使った、十和田市の伝統工芸品「きみがらスリッパ」の制作体験が行われた。宿泊客は草木など自然由来のもので染めたきみがらを使ってミニスリッパ作りに挑戦。高校生たちは編み方をアドバイスし、地元に伝わる工芸品の魅力をPRした。 青森屋は宿泊客の冬の体験メニューとして、きみがらスリッパの制作体験を行っている。青森屋と同校は、きみがらスリッパにまつわる活動を行っていることが縁で、6月から地域の魅力発信に向けた協働事業をスタート。同校植物科学科の施設園芸研究室に所属する生徒が青森屋スタッフと一緒に事業を進めてきた。 生徒たちは、マリーゴールドやサルビア、植物のムラサキ、タマネギの皮を使ってきみがらを染色。同日は2、3年生7人が青森屋を訪れ、きれいに染め上げた計200枚のきみがらをスタッフに手渡した。 贈呈後は早速、高校生が染めた素材を使って宿泊客が小さいミニスリッパ作りに挑戦。通常のきみがらに染色したきみがらをアクセントとして編み込み、1時間足らずで完成させた。 秋田県から夫婦で訪れた小林舞楽(まゆら)さん(60)は「きみがらスリッパを初めて知った。地元のものを残したいという思いはいいこと」と感心した様子。同校3年の種市沙羅さん(17)は「伝統を残し、きみがらスリッパをもっと広めていけたら」と笑顔を見せた。
デーリー東北新聞社