[MOM1000]明治大FW中村草太(4年)_チームの“らしさ”再確認!! 2年連続得点王&アシスト王も射程圏内に
[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ] [10.26 関東大学L1部第19節 中央大 0-2 明治大 中央大G] 【写真】影山優佳さんが撮影した内田篤人氏が「神々しい」「全員惚れてまう」と絶賛の嵐 得失点差が明暗を分けるような熾烈な優勝争いの佳境で、明治大の主将FW中村草太(4年=前橋育英高/広島内定)に待望のゴールが生まれた。前節はチームが今季リーグ初の無得点。「原因が絶対にある」と原点に立ち返った試合で9節ぶりに複数得点差での勝利を飾った。 中央大のホームに乗り込んだ明治大は前半28分、中村が左サイドからペナルティエリア内に侵入。GKを引きつけてラストパスを送ると、FW藤森颯太(3年=青森山田高)が冷静に流し込んで先制点を奪った。中村はパスの直前にPA内で相手DFに足を引っ掛けられていたが、倒れずにプレーを続けていた。 「無得点とか最近良いゲームができていないところで、主将で10番である自分がもう一回気持ちを出していかなきゃいけないなと、今までの自分じゃダメだなと思って変わろうと思った1週間だった。気持ちを出すところだったり、ゴールへの貪欲さを出していこうとずっと意識していた。(アシストに繋がったのは)やっぱり気持ちのところかなと」 続く前半42分にはMF熊取谷一星(4年=浜松開誠館高/東京V内定)が相手のハンドを誘ってPKを獲得。中村はキッカーを譲り受けると、「決める自信しかなかった」との言葉通りゴール左に蹴り込んでリードを広げた。大台に乗る今季10点目となったものの、リーグ戦での得点は2か月ぶり。責任を感じて落ち込むときもあったというが、支えてくれた同期に感謝しながら苦しい時期を乗り越えた。 明治大にとっては8月3日の筑波大戦以来となるリーグ戦で2点差以上をつけての勝利。筑波大と得失点差レベルでの優勝争いを繰り広げているほか、「圧倒」を今季のキーワードに掲げていることもあって栗田大輔監督からは4-0での勝利を目指すように伝えられていたという。中村も満足するそぶりは見せず、「監督が求めている以上のことをやりたかったというのが正直な感想」と貪欲さを示した。 その一方で前節のスコアレスドローを踏まえ、“自分たちのサッカー”を思い出した1週間の取り組みが形になった試合でもあった。中村は「チャンスを何回作れるか、(パスが)出なくても何回走れるかとかそういった部分が前節とは違った」と振り返り、「明治の良いときってこうだよねというのを再確認できたので続けていきたい」と手応えを感じた様子だ。 中村はこの試合の1ゴール1アシストにより得点ランキングトップと1点差、アシストランキングでは藤森に並ぶ首位タイとなった。昨季は現行方式のリーグで史上初となる得点王とアシスト王のダブル受賞。チームの勝利を優先しつつも、2年連続の偉業達成を強く意識する。 「(J1でプレーする)来年はもっと厳しくなる世界で数字にシビアな世界になると思うし、大学でできなかったらプロにも通用しない。自分でも覚悟を持って得点王とアシスト王は狙っているし、その欲は誰にも負けたくないです。それを残り3試合で表現して、チームにも良い影響が出たらいいなと思っています」 紫紺の主将は闘志を燃やし、チームにも個人にも栄光をもたらす覚悟だ。