チベット地震 死者126人、負傷者188人に拡大 3万人以上避難 7日午後7時現在
【北京=三塚聖平】中国南西部のチベット自治区で7日午前9時5分(日本時間同10時5分)ごろに発生したマグニチュード(M)6・8の地震で、中国国営新華社通信は、同日午後7時までに126人が死亡、188人が負傷したことが確認され、3609棟の家屋が倒壊したと報じた。また、この地震で3万人以上が避難したとしている。 習近平国家主席は地震発生を受け、捜索・救助活動や負傷者の治療を全力で行うほか、二次災害の発生を防ぐことなどを求める重要指示を出した。軍や自治区の警察などが救助活動を進めている。 震源は自治区南部に位置するシガツェ市ティンリ付近だった。震源の深さは10キロ。シガツェは隣国のネパールやブータンに接している。ネパールでは2015年にM7・8の大地震が起きている。 現地では余震も続いており、被害の全容を確認するには時間がかかるとみられる。震源地の周辺地域は海抜4千メートル級の高地で、被災地域では低温による影響も懸念されている。 シガツェは世界最高峰エベレストの観光拠点となっている。人口は約80万人で、震源地から半径20キロの範囲内には幾つかの村があり、人口は約6900人だという。 中国の交流サイト(SNS)には倒壊したレンガ造りの建物のほか、屋外に避難した住民らの姿を撮影した動画が多数投稿されている。