ジョブズが「点と点は、後からでしかつなげない」と言った理由。米人気司会者のキャリア形成術に学ぶ
自分の力でできることを探し続ける
たしかに、メネフィーは自分の注目度を利用して扉を開くこともできたでしょう。しかし、そうではなく自分の知識や経験、努力で扉を開けたいと考えたのです。 コロナで世界が一変した時、政府の一部ではそのことが理解されていた一方、別の一部では理解されていない状況を見ていました。そして、そのあとジョージ・フロイドの一件が起きました。 そして考えました。「自分には様々な場所で聞いてもらえる発信力があるし、アメフトの番組で私を見るのが好きだというだけで会話してもらえる。この恵まれたプラットフォームをどう使えば、世界についてもっと知ることができるだけでなく、願わくば何らかの形で世の中のためになるのだろうか」と。 もっと深い知識の基盤が必要だということはわかっていました。それが大学に戻る大きなきっかけになったのです。 点と点をあとからつなぎあわせること、そして、より深い知識の基盤を身につけたいと望むメネフィーの気持ちが、新たな仕事のチャンスにつながりました。また、そうしたチャンスで優れた結果を残すためのスキルの基盤を広げることにもなったのです。 さらに、もしかしたら将来、さらに違った機会に恵まれるかもしれません。 口に出して言ったことはありませんが、いずれ政治家としてのキャリアに興味を持つかもしれないと思っているところもあります。 近い将来だとは考えていません。公共政策の学位を得たことは、今後のそうした可能性に向かっていく励みになりました。あと50年あるなら、やってみたいかもしれません。 また、別の楽器を学ぶことにも興味があるといいます。ほかの言語を流暢に操ることができるようになることにも。筆者の友人がよく言うように、本当に「年寄り」になる日は、何か新しいことをしたいと思わなくなった日なのです。 やり遂げたいことをすべて終えてしまうべきではありません。やり遂げてしまったとしたら、可能な限り充実した人生を送れていないのです。