日本の核禁条約参加を目指してキャンペーン発足 「被爆国の参加で世界は変わる」
来年は国際市民会議開催
シンポジウムでは他に、中東など世界各地を取材しているフォトジャーナリストの安田菜津紀さんが、「終わらない戦禍、それでも核なき世界を目指すには」というテーマで基調講演。国連事務次長の中満泉さんや、カナダ在住の被爆者、サーロー節子さんからのビデオメッセージも紹介された。終盤ではキャンペーンの活動の中心を担っていく広島や長崎などの団体の関係者が登壇。「核兵器をなくす日本キャンペーンのこれから」とのテーマでクロストークを行ない、どんな活動が必要かなどについて意見を交わした。 キャンペーンでは当面「政府への働きかけ」と「市民への働きかけ」を活動の二本柱とする。今後はすべての政党の国会議員への訪問活動などに取り組む。被爆80年となる2025年には、日本の市民団体を主体に、日本政府や議員、諸外国の外交官などが一堂に会する「核兵器の非人道性に関する国際市民会議」(仮称)を日本で開催。同年3月の第3回核禁条約締約国会議と連動して核廃絶の運動を盛り上げていく方針だ。
竪場勝司・ライター