ウクライナ提出の試料から禁止ガス検出 化学兵器禁止機関
【AFP=時事】化学兵器禁止機関(OPCW、本部オランダ・ハーグ)は18日、ロシアとの戦闘が行われているウクライナの戦場で収拾された手りゅう弾と土壌のサンプルから、化学兵器禁止条約で禁止されているCS(催涙剤)ガスが検出されたと発表した。 【写真】ロシア軍の攻撃を受けたウクライナの集合住宅 条約は、戦闘地域でのCSガスなど有毒兵器の使用を禁止している。 サンプルは、ウクライナが調査を要請したOPCWの技術チームが同国を訪れた先月、提供された。ウクライナによると、サンプルは中部ドニプロペトロウシク州イリンカ村の近くで9月20日に起きた戦闘の後、収集されたもので、手りゅう弾の殻1個と塹壕(ざんごう)の土壌サンプル二つから成る。 OPCWは声明で、「2か所の指定研究所で行われた分析結果は、手りゅう弾と土壌サンプルいずれにもCSと呼ばれる暴動制御剤が含まれていることを示している」と説明。ウクライナの戦闘地域で暴動制御ガスの使用が確認されたのは初めてとしている。 化学兵器をめぐっては、ロシア、ウクライナ双方が相手が使用したと非難している。西側のウクライナ支援国は、ロシアが禁止兵器を使っていると主張している。 CSガスは致命的な影響は及ぼさないが、肺、皮膚、目などに感覚的な刺激を引き起こす。【翻訳編集】 AFPBB News