“目立ちたくないのに結局目立ってしまう”看板娘が、洒落たダストボックスの製作からPRまで担っていた
ダスポンはアクセサリーとは違ってサイズが大きかったが、組み立てる際に必要な繊細さは同じだという。 「ダスポンのラインナップは9アイテム、カラーバリエーションを入れると482種類になります。税抜き希望小売価格は家庭用だと20万円~、サイズが大きい業務用だと一番高いもので約250万円。
2018年には『スライド式の機能性と審美性において、これまでのゴミステーションとは一線を画す』ということでグッドデザイン賞を受賞しました」。 中にはガレージに置いて物置にしたり、玄関先に置いて宅配ボックスにする人もいるそうだ。
ポイントは角度にこだわり抜いたスライド部分の曲線。以前はちょっとずつ曲げていたが、現在は一発で加工する。その技術は企業秘密だという。
めぐさんに組み立て工程の一部を解説してもらった。
「組み立ては全部手作業。本体とスライドの扉がきっちり合うようにするのにコツがいります。
毎日試行錯誤の繰り返しですが、それだけに納得の行く仕上がりになったときはやりがいを感じますね」。
ベストな状態で出荷するために日々研鑽を積むめぐさん。彼女を推薦してくれたのは2代目社長の中野隆志さんだ。 「彼女はダスポン事業を強化するために弊社初の“ダスポン女子”として採用しました。入社して半年足らずですが、細かいところにこだわりがあって仕事も丁寧。組み立て工程の中で『こうしたらいいんじゃないか』という提案もしてくれるので、非常に頼りになる存在ですよ」。
そんなめぐさんは今年の8月に東京ビッグサイトで開催された「賃貸住宅フェア2024in東京」でもダスポンをPR。
初めて製品を見た来場者から聞いた意見や感想は、今後の製作において参考になったという。
さらに、ダスポンの組み立て工程動画をインスタグラムでも発信している。 何しろ、ダスポンチームで顔出しOKなのはめぐさんのみ。目立つのは苦手だが、必然的に目立たざるを得ない立場になる。