競輪、男女選手間で性被害か 男性が合意主張、不処分に
競輪の男性選手から無理やりキスをされたなどとして、女性選手が2023年、日本競輪選手会に性被害を訴えていたことが20日、関係者への取材で分かった。男性側は女性側に行為を認めたが「合意があった」と主張。選手会は証拠不足を理由に処分していない。女性は「再発防止策も含め何ら救済がない」と、第三者委員会の設置を含めた再調査を求めている。 女性によると、被害を受けたのは関西地方の支部に所属していた21年10月。同支部の当時40代の男性と2人で入った飲食店でキスをされ、ホテルで性的関係を強要された。 22年4月にパニック障害になり、レースを長期間欠場。9月には心的外傷後ストレス障害と診断された。23年1月に男性の処分を求め、選手会のハラスメント相談窓口に訴えた。 選手会は双方から事情聴取をした上で「動画など確実な証拠がないと処分できない」と女性に通知。24年1月には「(男性に)うそを並べられても調べる手段がない。裁判で白黒付けてからの話になる」と伝えた。女性は再調査を求めたが選手会は応じていない。