〝変身中〟 冬の使者「ヨシガモ」 おしゃれモードで「恋の季節へ」/兵庫・丹波篠山市
兵庫県丹波篠山市にある国史跡・篠山城跡の堀に、「ピチピチ」と不思議な音が響く。その正体はパクパクとせわしなく水草をはむ音。越冬のために飛来した冬鳥の「ヨシガモ」だ。 全長50センチほど。飛来直後は雌雄ともに全体的に褐色で判別が難しいが、冬になり、求愛の〝恋の季節〟に入ると、オスは緑のメタリック調の顔、黒い三日月が連なったような胸、茶色いナポレオンハットをかぶったような頭部というおしゃれな姿に〝変身〟する。 立冬を迎えた7日には、絶妙のタイミングで近畿地方にも木枯らし一号が吹いた。薄手の服では身震いする寒さだったが、そんな日に撮影したヨシガモのオスはほぼ変身を終えた色合いで、こちらも立冬にふさわしい出合いだった。シャッターを切りつつ、大げさにぶるっと震え、「明日はコートを着ようかなぁ」と一人つぶやいた。 【丹波新聞鳥部】(※コメント欄より、弊社の活動を命名していただきました)