「JO1といったらライブ」その未来のために打ち立てた『JO1DER SHOW』。與那城奨「ここから世界に羽ばたいていきます」
先駆者の頼もしさを感じさせた「WHERE DO WE GO」
場内に口笛が響いた。最新曲「WHERE DO WE GO」だ。白岩が吐息混じりに「Where do we go」と発し、川尻のハイトーンの歌につなぎ、與那城が伸びやかな歌でさらに景色を広げた。難易度が高いであろうフォーメーションの移動を行いながらも、ぐっとテンポを落としたサビはバキバキに踊るのではなく、ゆるやかな動きで余裕のあるセクシーさをにじませる。 2番では川西がかけていたメガネをすっと外したり、與那城がジャケットをはだけてたくましい筋肉が見て取れるTシャツ姿を見せたりと、サービスも欠かさない。余韻を増長させるように口笛が鳴り響くなか、11人を代表するかのように川尻が堂々たる風格を放ち、楽曲を締めくくった。 デビュー5年目だからこその経験値に裏打ちされた抜きの美学が通底するファンクポップ。「WHERE DO WE GO」には、「僕たちが歩けばどこであろうとレッドカーペットになる」というメッセージが込められている。 「どこへ向かえばいいのだろう? 風に任せて もっと色づく未来まで Okay 自分のstyleで切り開け」という序盤のフレーズから、オーディション番組出身のダンス&ボーカルグループの先駆者として未開の地を歩き、海外でも活動を行い、『NHK紅白歌合戦』に3年連続の出場を決めたJO1の気概がにじむ。しかも、風通しのいいサウンドだからこその自由気ままなムードがより頼もしさを感じさせる。 バラード曲では伸びやかな11人の歌声が重なることで生まれるJO1ならではのハーモニーの魅力が炸裂し、曲に込められた想いをいっそう重層的に伝えた。川尻が上げた手を左右に振り、それと呼応するように客席のペンライトが左右に揺れ、センチメンタルなムードを生み出す場面もあった。 ダンスをしなくとも、歌唱力だけで約2万人を魅了した一方で、ゴリゴリのダンスチューンではパワフルでダイナミックなパフォーマンスを展開。11人はあるときは獰猛に、あるときはクールに、あるときはチャーミングに、あるときはジョイフルに、楽曲によって変幻自在に表情を変え、無限の可能性を見せつけた。