25歳という若さのオーナー「今後もノーマルを維持します」きっかけはSNSで見つけたGTI-Rの走行写真
GTI-R独自設計エンジンに加え、ハンドリング性能の向上のためフルタイム4WDシステムを採用し、ラリーに臨んだ。しかし熱によるトラブルが続き、GTI-Rはわずか2年しか参加せず、同時に日産はWRCから完全撤退した。 【画像17枚】センターコンソール上部にブースト圧、油圧、油温の3連メーターを装着するのがGTI-Rの特徴。今回の取材車両はGTI-Rでは珍しいオプションのサンルーフを装着。チルト&開閉もスムーズに作動。外側には純正アクセサリーのサンルーフ用バイザーも装着。 【最強の系譜 4WD+ターボ 1994年式 日産 パルサー GTI-R】 残念ながら結果は伴わなかったが、ラリーでの勇姿やモンスター級のハイスペックに魅了され、GTI-Rのファンになった人も多い。この車両のオーナーもそのひとり。だが、まだ25歳という若さのオーナーは、GTI-Rの活躍をリアルタイムで見ていたわけではない。そもそも、日産がWRCを撤退した年に生まれているのだから、ラリーに参戦していたことを知らなくて当然の年齢だ。そんな辻川さんがGTI-Rを知るきっかけとなったのは、大学生の頃にSNSで見つけたGTI-Rの走行写真。ラリーでの大迫力の走行シーンに衝撃を受け、瞬く間にとりこになったそうだ。 「約2年前に、フルノーマルの中古車が見つかり、走行距離も少なくて状態が良かったので購入しました」というオーナー。GTI-Rはチューニングしている個体が多いだけに、オリジナルを保っている個体は希少。「今後も改造はしないで、ノーマルを維持します」と大切にしていく決意を表明した。 OWNER’S VOICE 世界中から愛されるクルマなんだと実感 人生初の愛車がこのGTI-Rという25歳のオーナー。「外国の方から『いいクルマだね』と言われることがあって、そんな時は世界中から愛されているクルマなんだなぁと実感します」オーナー。ラリー盛んな欧州では日本以上に評価され、いまだに認知度も高いのだろう…… それを物語るエピソードだ。 「だからこそ、傷んでいる部分を補修、修理しながら大切にしていきたいです」と若きオーナーは語った。 パルサー GTI-R(RNN14)主要諸元 全長×全幅×全高(mm) 3975×1690×1400 ホイールベース(mm) 2430 トレッド前/後(mm) 1440/1415 車両重量(kg) 1230 エンジン型式 SR20DET型 エンジン種類 直列4気筒DOHCターボ 総排気量(cc) 1998 ボア×ストローク(mm) 86.0×86.0 圧縮比 8.3:1 最高出力(ps/rpm) 230/6400 最大トルク(kg-m/rpm) 29.0/4800 変速比 1速3.285/2速1.850/3速1.272/4速0.954/5速0.740/後退3.266 最終減速比 4.125 ステアリング ラック&ピニオン サスペンション ストラット(前後とも) ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク タイヤ 195/55R14(前後とも) 発売当時価格 234.1万円 初出:ハチマルヒーロー 2017年5月号 Vol.41 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部