イエレン米財務長官、日鉄のUSスチール買収巡るCFIUSの審査は「いつも通り徹底的に分析」
【ワシントン=田中宏幸】米国のイエレン財務長官は8日、日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収計画を審査した米政府の対米外国投資委員会(CFIUS)の手続きは通常と変わらず適切だったと強調した。米CNBCのインタビューに応じた。
CFIUSの議長を務めるイエレン氏は「いつも通り、(バイデン)大統領に助言するため買収計画の詳細を徹底的に分析した」「大統領に要求された通りに分析結果を提出し、大統領がこの問題を決定しただけだ」と述べた。
日本製鉄は6日、買収を禁じたバイデン氏の命令の無効を求める訴訟を米裁判所に起こした。米メディアは、バイデン氏が買収禁止を表明する前に、イエレン氏やブリンケン国務長官らが、CFIUSの政治的中立性や日本との同盟関係を損なうことに懸念を表明していたと報じている。