劇勝を挙げ、喜ぶ山梨学院ナイン

◆秋季高校野球関東大会１回戦　山梨学院６Ｘ―５東海大相模※延長１０回タイブレーク＝（２７日・サーティーフォー保土ヶ谷球場） 　４年連続１４度目出場の山梨学院（山梨１位）は延長１０回タイブレークの末、東海大相模（神奈川２位）に６―５でサヨナラ勝ち。延長１０回無死満塁、主将の５番・梅村団三塁手（２年）が決勝の内野安打を放ち、勝負を決めた。 　接戦を制した山梨学院ナインは勝利の瞬間、お祭り騒ぎとなった。２安打３打点で勝利の立役者となった梅村は「鳥肌が立ちました。粘り強く勝つのが山梨学院の伝統。最後は自分が全力で決めるというつもりでした」と興奮冷めやらぬ様子で振り返った。 　２回、８番・平野天斗二塁手（２年）の右前適時打で先制。２―１で迎えた６回には梅村の適時二塁打などで３点を追加し、突き放したが、そこからは神奈川の強豪校の粘りに苦しめられた。 　投手は１年生右腕・藤田蒼海が先発し、右腕・大友陸（２年）、左腕・加藤優空（２年）、左腕・津島悠翔（２年）、右腕・菰田陽生（１年）、右腕・坂東慶寿（２年）と６投手が継投した。吉田洸二監督（５５）は「これだけ格上の相手になると、つながないことには」と総力戦で臨んだことを明かした。 　５番手で登板した菰田は１年生ながらも背番号１で、１９４センチ、９７キロの大器。８回の苦しい場面での登板で、２回２安打１奪三振２失点だったが、８回には中前二塁打を放ち、打撃力でも存在感を見せた。「目立つのは好きじゃないです」と言いながらも、目を引く体格は、武器になっており「恵まれていて感謝しています」と笑った。目標とする憧れの選手は、ドジャースの大谷翔平だ。 　接戦にはなったが、完投したプロ注目の相手エース右腕・福田拓翔（２年）から放った安打数は計１２。大舞台で発揮した打撃力はナインの自信になった。２９日の準々決勝へ向け、梅田は「勝てるように準備していきます」と声を弾ませた。（甲斐　毅彦）