動きの遅い台風10号 全国的に交通への影響長引く 線状降水帯や猛烈な風に警戒
台風10号はこの先も速度が上がらないまま、九州から本州付近を進む見通しで、交通への影響は長期間、広い範囲に及びそうです。線状降水帯による猛烈な雨や、暴風などにより、車の運転が危険となる可能性があります。移動の計画変更も検討してください。
動きの遅い台風10号 影響が長引く
台風10号は、今日29日午後3時現在、長崎県雲仙市付近にあって、1時間に15キロの速さで北に進んでいます。九州の西部を中心に風速25メートル以上の暴風域に入っています。台風は進路を次第に東寄りに変えて、明後日31日(土)にかけて西日本を東へ進む見通しです。ただ、台風の進むスピードは、時速15キロと自転車並みの速さで、その後、時速10キロ未満となる予想で、大雨や暴風などの影響が長引きそうです。 9月1日(日)以降は、進路予想の幅が大きく、予想が定まっていません。さらに、台風周辺の暖かく湿った空気が流れ込み続けるため、「広い範囲で長期間」警戒が必要です。
道路への影響 可能性「大」 計画変更も検討を
台風の接近に伴って、交通へも影響が長期間予想されます。 九州では道路への影響が続くほか、中国・四国、近畿、東海、関東甲信へも今夜以降、影響の範囲が広がるでしょう。九州で最大瞬間風速50メートルが予想されるなど、西日本を中心に、走行中のトラックが横転するほどの猛烈な風が吹く予想です。 また、九州や奄美地方、四国、東海では明日30日(金)にかけて線状降水帯が発生する可能性があり、視界が悪くなって車の運転が危険なほどの降り方となるおそれがあります。さらに、沿岸では高潮や高波などによって道路が冠水する危険性もあります。不要不急の外出は避けるなど、計画の変更も検討してください。 台風の動きが遅いため、四国から関東甲信にかけては、9月1日(日)以降も影響が続くことが考えられます。 道路だけでなく、新幹線や飛行機の運行にも影響が出そうです。新幹線で計画運休を決めている区間があるほか、飛行機も欠航を決めている路線があります。長時間にわたり足止めとなる可能性もありますので、最新の気象情報とともに、交通機関の情報にも十分注意してください。